内容は簡単に説明すると…「勇者と魔法使いが魔王を倒す為に冒険の旅に出ます」
気持ちいいくらいに異世界ファンタジー物のまさしく王道中の王道に仕上がっていました
最近はこういうストレートな作品の方が減ってきていると思うので変に捻りがないのが美点ですね
勇者ではなく従者の魔法使い視点で物語が進んでいくのは新鮮に感じます
冒険はまだまだ始まったばかりでキャラの顔見せが主で特筆すべき点はあまりないです
しかし魔法使い、勇者、メイドの3人パーティーにも関わらずすでに最強クラスの実力を兼ね備えていると言っていいです
物語の語り手の魔法使い=アンジュは様々な魔法を使いこなす賢人クラスの優秀な魔法使い、勇者=アホタレのレックスも逃げ腰のめんどくさがりですが剣の腕前は天才的、メイド=トモエもナギナタを巧みに操り高い戦闘能力を持っています
それなのに戦闘シーンの描写は薄く一閃で蹴りをつけるのでその点での面白さはあまり感じられませんでした
見どころはそれより各キャラクターの設定がしっかりしていて魅力的な点
そして旅の中で魔法使いと勇者の心が徐々に通い合っていくところでしょうか
レックスの優しさと言うか甘さにアンジュの頑なな心が緩和されていく場面は挿し絵効果もあり胸にじんわり沁みるものがありました
ぎん太さんのイラストは個人的にすごく好みです
ちなみに、自称可愛いげのないアンジュは非常に可愛いげのある女の子です
鬱陶しく感じるアホタレ呼びでさえ最後には可愛く感じるくらいに…
さすがに魔王を倒すには3人では心許ないのでこれから登場するであろう仲間に期待が膨らみます
冒険の始まりの書として最適の一冊でした