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竜が最後に帰る場所 [ハードカバー]

恒川 光太郎
5つ星のうち 4.5  レビューをすべて見る (13件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容説明

恒川光太郎が五つの物語で世界を変える―。風を、迷いを、闇夜を、鳥を。著者はわずか五編の物語で、世界の全部を解放してしまった――。静謐な筆致で描かれた短編は、小説の新たな可能性を切り拓く!

内容(「BOOK」データベースより)

闇の中から一歩、また一歩と光射す方へ誘われる、「夜市」の著者の新たな到達点にして最高傑作。

登録情報

  • ハードカバー: 258ページ
  • 出版社: 講談社 (2010/9/17)
  • 言語 日本語, 日本語, 日本語
  • ISBN-10: 4062165104
  • ISBN-13: 978-4062165105
  • 発売日: 2010/9/17
  • 商品の寸法: 19.6 x 13.8 x 2.7 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.5  レビューをすべて見る (13件のカスタマーレビュー)
  • Amazon ベストセラー商品ランキング: 本 - 50,272位 (本のベストセラーを見る)
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5 人中、5人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By 東の風 トップ100レビュアー VINE™ メンバー
 この現実の裏側に潜んでいる異世界を、更紗のカーテンでもめくるように、ひょいと垣間見せてくれる、そんな短篇を収めた作品集。

 雪の夜、錫(しゃく)を鳴らして歩く赤い女に導かれ、町から町へと渡る巡礼めいた一行。その旅路の不思議を描いた「夜行(やぎょう)の冬」。
 この世界に生きる奇異な存在を見つけ、解放する能力を持った男。その男との出会いによって、平凡だった日常が劇的に変化した主人公の物語「鸚鵡(おうむ)幻想曲」。
 人間ではない種族に生まれた主人公。彼が初めて意識を持った瞬間からの、スリリングな生の冒険、生きることの心躍る魅惑を綴ってゆく「ゴロンド」。
 以上、後半三つの短篇が面白かった!

 なかでも、佐々木淳子の漫画「赤い壁」(『Who! 超幻想SF傑作集』所収)をふっと思い出した「夜行の冬」、岩明 均の傑作漫画『寄生獣』と一脈相通じるものがある「鸚鵡幻想曲」、この二編は良かったなあ。話の雰囲気、話の香り、話の展開に、ぞくぞく、わくわくさせられました。

 もったいないなあと思ったのは、収録作品の魅力と比べて、表紙カバーの装画・装丁がいまいち、ぱっとしなかったこと。ファンタジックで幻想的な作品世界と釣り合いが取れていないというか、違和感を覚えました。作品が魅力的なものだけに、本単行本の装画・装丁は残念。

 収録短篇の初出は、次のとおり。
「風を放つ」・・・・・『群像』2007年5月号
「迷走のオルネラ」・・・・・『エソラ vol.9』2010年3月号
「夜行の冬」・・・・・『エソラ vol.4』2007年7月号
「鸚鵡幻想曲」・・・・・『エソラ vol.5』2008年8月号
「ゴロンド」・・・・・『エソラ vol.7』2009年4月号
このレビューは参考になりましたか?
8 人中、7人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By アイク トップ500レビュアー
ホラー色の濃いデビュー作「夜市」の印象が強い作者ですが前作、南の子供が夜いくところでは単に「恐怖」にとどまらない、よりスケールの大きな物語世界が提示されておりました。
全5編から成る本作も「奇妙な話」揃いですが、その魅力を伝えるのは中々難しい。

「ホラー色」は影を潜めており(少なくとも表面的には)、むしろ「奇想小説」とでも読んだ方が相応しいのかもしれません。
しかし、我々の常識に基づいた世界にぽっかりと穴を穿つような事象が紛れ込んでくる様と、そこに生じる「ズレ」から仄見える別世界からあふれ出るのはやはり「怪」ですね。
ただし、それは生理的嫌悪を催させるようなものではなく、例えば「暗闇」に対して感じる自然な恐れに似たものである点が興味深い。

とは言え、これで力がなければ只の「奇妙な話」で終わってしまうのでしょうが、さすがに筆者の筆力は明らかですね。
例えば冒頭の「風を放つ」という物語だが、これほとんど「何も起こらないお話」と言っていい。
にも関わらず読み進めるうちに、顔も知らぬある女性が持っているという「悪い風を閉じ込めたガラス瓶」の不穏な気配がありありと迫って来ます。
こうしたビビッドな描写がやはり群を抜いて巧い。

個人的にはやはり後半の2編がおススメ。
「鸚鵡(オウム)幻想曲」は「擬装集合体の解放」というあのコンセプトだけでお釣りが来ると思うのだがそこから「南の子供・・・」に繋がるような南洋幻想談にまで持って行く腕力はお見それしました。
ラストの「ゴロンゴ」は打って変わって直球の展開。
ある伝説上の生物の誕生〜成長、そして旅立ちを追う物語は大自然の息吹の中で不思議と「リアルな幻想談」といった趣があり、やはり読み終わって残る豊饒なるものの気配がちゃんとあります。

奇想・幻想をグッと身近に感じさせる物語には独特の味が確立されており、今後ますます楽しみになりました。
このレビューは参考になりましたか?
2 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By コーキ トップ1000レビュアー
何が起こるか分からず最後まで楽しませてくれる作風は相変わらずだった。5つの短編集のうち、個人的には「夜行の冬」と「鸚鵡(オウム)幻想曲」がおもしろかった。

「夜行の冬」は、冬の真夜中に赤い女のガイドが鳴らす独特の音についていくと、自分が知らない世界に行くというお話。最後はどうなるのかと思ったが、怖い終わり方だった。

「鸚鵡(オウム)幻想曲」は、ごく稀にある変なものの集まりである「擬装集合体」と、それをばらばらにする解放のお話。これはあまりに独創的で先の展開がまったく分からず、最後まで楽しめた。
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いい時間を過ごせます
最初の2つ「風を放つ」「迷走のオルネラ」がこれまでの恒川さんの作品とは雰囲気がまったく違うようで,... 続きを読む
投稿日: 9か月前 投稿者: 夢追い虫
テーマは「解放」
 嘘・はったり・無根拠な自信、暴力・あるいは暴力の論理、プライオリティーまたは生きる意味、存在そのもの、生命の目的 …... 続きを読む
投稿日: 9か月前 投稿者: くわもちじんぺい
やっぱり稀有な作家
どうしてこんな物語を想像できるのか、同じ人間としてわからない、わからないから感動してしまう。... 続きを読む
投稿日: 12か月前 投稿者: mix juice
物語作りについての作者の思いが作中で吐露される
単行本6冊目。
これで2ヶ月ほどかけて、恒川光太郎の現時点で刊行されている単行本は読んだことになる。... 続きを読む
投稿日: 14か月前 投稿者: allen
いい
 作者の心境の変化

 今まであった、人間の汚い部分、邪悪なものが物語から消え去った感じがする... 続きを読む
投稿日: 16か月前 投稿者: 紅のヤンデレ姫
沈む感覚
ふんわり、しっとりとした語り口。読みやすいのに、あとをひく。
最初の2話は途中で話が終わってしまう感があるのでやや物足りないかも。... 続きを読む
投稿日: 16か月前 投稿者: mistie
素晴らしい作品集
五編の幻想的な作品が入った短編集。視点は人間から、幻想動物まで、物語も、DVものがあるかと思えば、青春の一ページみたいなやつ、あるいは、壮大な不思議系ファンタジー... 続きを読む
投稿日: 17か月前 投稿者: もりーに
そろそろ長編を
初めの2作を読んで、あれ作風変わったかと思いましたが、3作目からはしっかり恒川ワールドでした。... 続きを読む
投稿日: 19か月前 投稿者: 少年ターボ
4話目が素晴らしい!
最近の恒川作品の中でもかなりよいです。

日常から幻想の世界にふと迷い込むストーリーの
4話目はすばらしいです。... 続きを読む
投稿日: 19か月前 投稿者: 大空
幻想作家の本領発揮
初めて恒川光太郎氏の作品を読む方には、3作目から読む事をお勧めする。

最初の話は途中で終わっている。... 続きを読む
投稿日: 19か月前 投稿者: エビとピラフ
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