東京の立ち食い蕎麦を中心とする蕎麦屋の紹介だけど、なぜか水道橋の「とんがらし」や西葛西の「やしま」が載ってないとか、『大全』と銘打っている割には路麺的に疑問に思うことはあるのですが、まあ、しょうがないかな、と。
『定食学入門』や『かながわ定食紀行』などこの方の本を読んで役立つのはB級グルメの歴史というか、ブックガイド的な側面。
『蕎麦屋の系図』岩崎信也、光文社新書は読んだことないのですが、そこで紹介されている巴町砂場のご主人の話から、なんで高級蕎麦屋の盛りは少ないのか、なぜ夜になると飲み屋になるのか、という疑問が溶けました(p.129)。
蕎麦というのは間食というか「お三時」みたいな存在で、昼飯がわりに腹いっぱい食べたりしたら笑われていた、というんですね。そんな感じになったのは、戦後の代用食の後だそうでして、それまでは、昼時は忙しくなくって、夜になれぱ小料理屋と比べれば安くて掛け値なしだから飲み屋がわりになっていた、という巴町砂場のご主人の話はなるほどな、と。