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窯変 源氏物語〈4〉 (中公文庫)
 
 

窯変 源氏物語〈4〉 (中公文庫) [文庫]

橋本 治
5つ星のうち 4.0  レビューをすべて見る (2件のカスタマーレビュー)
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登録情報

  • 文庫: 421ページ
  • 出版社: 中央公論社 (1995/12)
  • ISBN-10: 4122024994
  • ISBN-13: 978-4122024991
  • 発売日: 1995/12
  • 商品の寸法: 15.2 x 10.6 x 1.8 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.0  レビューをすべて見る (2件のカスタマーレビュー)
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By recluse VINE™ メンバー
形式:文庫|Amazonが確認した購入
「花散里」という清涼剤が最初を飾りますが、この第4巻は、「須磨」と「明石」とそれに続く「澪標」というドラマティックな展開が続きます。源氏の政治学ともいうべき巻の始まりでしょうか。なんといっても須磨での嵐と雷の部分はこの一連の不幸の中での新たな事態の転換を示すものです。著者によって解き明かされる都と地方の関係、そこで解き明かされる「受領」の栄光と悲惨の解明は、華麗なまでの政治分析です。「国の「守り」とは収税の吏に他ならない」のです。制度のもとでの固定化された役割そして身分の持つ意味です。源氏は、都に帰還した後、公の領域での自分の世界の構築に乗り出しますが、そこでは、自分の実子である新帝との関係をどう利用していくのかが問題として浮かび上がってきます。「帝とは.....形代に過ぎない。必要なものは力ではない。....徳というものなのだ。」
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3 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:文庫
橋本源氏の第4巻。光という男の物語は、この巻でちょうど人生の折り返し。収録されているのは「花散里」「須磨」「明石」「澪標」の4帖。「花散里」は光を慎ましく待つ、麗景殿の女御の妹。麗景殿の女御と言葉を交わし、古きよき思い出は彼女らの心栄えの中にある。「須磨」は朝廷で罪を問われ咎人として流される前に、身辺を整理し、自ら都を離れ、かの地でわび住まいをする光を映す。桐壺院が没して後、権勢は弘徽殿の皇太后とその父右大臣に傾く。朧月夜とのことが、皇太后に政治犯として追い詰められる前に、自ら身を引くことが皇太子のためと、わずかばかりの従者を連れ、須磨の地に身をおく。親友宰相の中将が馬を駆って光に会いに来る。これもひとつの逢瀬。胸をうつ。
そして、須磨を暴風雨が襲う。そして「明石」では、はてることなく続く暴風雨の後、光は夢で故桐壺院から言葉をたまわる。桐壺院の言うとおり、住吉の神の導きにより、光一行は明石の入道の世話になる。入道には一人娘がいた。いつか高貴な人におつかえするために精魂込めて育てた娘である。光の子を宿す。光の子は三人、一人は帝、一人は中宮、もう一人は太政大臣。はたして明石の女が宿したのは後に中宮になることを約束された娘なのか?

そして、光の帰還が許される。帝が重い眼病にかかり、譲位を考えるようになっていた。皇太子を補佐すべき人は光。光は明石を離れる。都へ戻るために。「澪標」、都に還った光は懐かしい人々と再会する。皇太子が元服、即位し、光の時代がやってくる。明石の女の子は女児だった。言は現実に動き出す。運命は動き出す。桐壺院の罪、光の罪、藤壺の女院の罪、・・・生きるために犯した罪を螺旋のごとく償うために。ただ若く美しくある時代は終わった。光は強い力をしてなお美しくある時代へと進む。

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