新聞でタイトルを見たときから、ピンと来るものがあり、早速読み始めたところ止まらなくなった。
突撃!という枕詞どうり、いや、それ以上の迫力に、自分がロンドンを駆けずり回って家を探しているようなトランス状態に陥る。
美しいコッツウォルズの売れ残るマナーハウスや、金持ちの仲介業者の登場や、怪しげな移民が立ち退かないフラットと、夢を阻む壁が次々と出てきて、なぜこんな大それた事をと苛立ち、ハラハラする。
そのたびに残りのページを確認しては、一揆読みしたいが、まだこの世界に浸っていたいと思った。
話として面白い上、ロンドンという都市の核心が次第に浮き彫りになってゆく。それが住宅を書いているのに違う世界へといざなう。
ノンフィクションであるのに、中途、不覚にも泣いてしまった。著者の理屈を超えた行動力にいつの間にかのめりこみ、イギリスの中古家のしくみに驚かされ、さらには自分が人生で目指したはずの夢を振り返り、ものすごいメッセージをもらった気がした。おそらくこれが立身出世物語ならこうもいかないだろう。
これまでにないタイプの女性が挑んだノンフィクションであり、豊かな住まいを求める多くの人に読んでほしい本だ。