5つ星をつけたのは、ワイルの空間・時間・物質を文庫本で
出版することを実行した書店にである。これは普通ではない。
相対性理論は、物理学の専門家のみならず、万人をひきつけて
やまない不思議な物理理論ではあるが、難解で知られるワイル
の本を文庫で出版して一体、どれだけの人がそれを購入するのか
疑問がある。しかも、悪いことにこの本はワイルの説明
が哲学がかって難しいのに加え、遠慮なく高度な数式が登場する。
また、古い本なので内容も古いことは否定できない。私の
意見では、これで一般相対性理論を勉強しようとすることは
あまりお勧めできない。ワイル流の哲学的思考を知りたい方
には最適で、それを意識して読みたいという人にはかかせない
本だろう。
岩波文庫の特殊相対論もかなり驚いたが、今回の文庫化は
それ以上である。