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空海の風景〈上〉 (中公文庫)
 
 

空海の風景〈上〉 (中公文庫) [文庫]

司馬 遼太郎
5つ星のうち 4.1  レビューをすべて見る (35件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

出版社 / 著者からの内容紹介

平安の巨人空海の思想と生涯、その時代風景を照射して、日本が生んだ人類普遍の天才の実像に迫る。読みやすい大きな活字の新装愛蔵版。 --このテキストは、 単行本 版に関連付けられています。

内容(「BOOK」データベースより)

平安の巨人空海の思想と生涯、その時代風景を照射して、日本が生んだ最初の人類普遍の天才の実像に迫る。構想十余年、著者積年のテーマに挑む司馬文学の記念碑的大作。昭和五十年度芸術院恩賜賞受賞。

登録情報

  • 文庫: 370ページ
  • 出版社: 中央公論社; 〔改版〕版 (1994/03)
  • ISBN-10: 412202076X
  • ISBN-13: 978-4122020764
  • 発売日: 1994/03
  • 商品の寸法: 15.2 x 10.6 x 1.8 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.1  レビューをすべて見る (35件のカスタマーレビュー)
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43 人中、41人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By it446
形式:文庫
文庫版は上下巻に分かれているが、特に上巻が良い。1975年の初版というから数多い著者の特に脂ののった時期の作品だと思う。相当な努力が傾注されている。空海については、伝説的な人物として一定の評価が出来ているように思うが、この著作を読むと改めて空海の異能を思い知らされる。また、同時に著者の異能もまるでこれに折り重なるように見えてくる。特にに驚かされたのは、インドの思想風土に関わる著者の見識である。釈迦以前の太古の時代からこの国の人は、現実の事象が形而上の論理や真理に高まるまで、思索を練るという。それに思想的に同化し釈迦仏教を超えて宇宙的真理を求めたのが、日本人で唯一、空海であったし、またかの国の人々を凌駕するほどの偉才であったことが、どれほど日本にとって有り難かったことかを知らされる。現代にあって情報処理やプログラミングの才能で、かの国の人は我々を凌駕している。今の時代に空海的な人が現れて欲しいな。そんなことも期待させるような本として読むととても面白い本である。
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73 人中、66人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By 愚庵
形式:単行本
わたくしは司馬遼太郎さんのファンではありません。小説は全然読みません。この本は小説ではありません。ご本人もそうおっしゃっていたと思います。

日本の歴史上最大の天才(と湯川秀樹博士も推す)空海に関心があり、いろいろ他の著述家(学者諸氏および小説家)の本も読んでみました。確かに、稀にみる天才空海について描かれ、その大まかな足跡は辿ることができても、生身の、血の流れている、同じ人間としての空海には出会えたような気がしませんでした。が、この著述は違います。人間としてのドロドロした部分も持ち合わせた空海に、実際に出会えたような気がいたします。また、室戸岬の空と海の接点で、空海の経験した、明星が口に飛び込む神秘体験なども、出来事として生じえたであろうと素直に感得できます。

とにかく、昔の人物です。資料の少ない中で、入手できる僅かな事跡を辿り、想像力(推理力)をフルに駆使してのたいへんな執筆だったと思います。しかし、歴史好きの司馬さんには極上の楽しい時間となったとも思います。その知的な楽しさが伝わってまいります。司馬さんと、共に想像し、推理する楽しさを味わえます。とにかく、読んでいて「そうだろうな、そうだったろうな」と思わせる小説家司馬遼太郎の手腕には脱帽いたします。また、緻密な資料の運用は歴史家司馬遼太郎の面目を大いに示すものです。

また、この著述は、日本の宗教の源流への旅ともなっています。
仏教に関心のある方だけでなく、日本の文化・精神の源流を辿ってみたいという方にはぜひ読んでいただきたい本です。

上巻は、空海の生い立ち、入唐あたりまでが記されています。
ぐいぐい引き込まれると思います。

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19 人中、17人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By 八雲立つ VINE™ メンバー
形式:文庫
空海を語った本で一番よく知られている(一番売れている?)本だろう。たしかに読み易い。

わたしもご多聞にもれず、かつて、この本から空海に入った。他に読みやすく手ごろな空海の本がなかったという事情もある。
その後、空海に関する本をいろいろ読み、また東寺や高野山を訪れ、まがりなりにも30年、空海を追いかけてきた。そして今、この本は空海への入口に過ぎないとつくづく思う。
これで空海のことは大体わかったような気になってしまうケースがどうも多いようだ。しかしこの本の空海像は何から何まで漠然としているのです。ところが読者は漠然とした話であるはずのことを脳裏に焼き付けてしまう。いつしかイリュージョンがイリュージョンでなくなってしまう。
語り部(手品師?)、司馬遼太郎の面目躍如たるところだろうが(それが作家としての端倪すべからざる能力!)、読者は自分がいい餌食になっていることに気づかない。これは不幸だ。この本を入口にするのは良いが、それで完結して満足してしまう読者は気の毒に思える。もっと肥沃な領野が広がっているのです。功罪相半ば、とはそういう意味である。

本当の空海に少しでも近づくことを願う人に、僭越ながら経験から僅かながらの示唆を提供させていただきたい。わかり易い本とは言えないが、ちくま学芸文庫『空海コレクション2』をまずはお勧めしたい。だがこの本は解説が回りくどいのが難点。いっそ、門外漢である建築家が最近出した著書の後半部分で空海のセンテンスを選りすぐって解説しているのが出色(春秋社『空海 塔のコスモロジー』)。
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投稿日: 2008/2/20 投稿者: 吉田和広
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