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今回の話は、作者曰く”ファンタジー”であり、第一巻である本書は導入の色の濃い作品に感じられる。それでも、作者独特の研ぎ澄まされた文章は健在であり、設定や背景もしっかりしていて、相当な時間をかけて構築してきたことが伺えることから、今後の作品も十分期待出来る。作者のHDDがクラッシュしないことを祈るのみだ。
続巻は来年2月の予定であるが、また楽しみなシリーズが出来たことをうれしく思う。作者のファンならば決して損はしないだろう。小説をあまり読まない方でも、癖のない文体のお陰でとても読みやすくなっているので、これを機に小説を読み始めてみるのも良いのではないだろうか。
・・・ちなみに。本書と「陰陽ノ京 巻の四」の著者近影は関連があるので、そちらも一緒に覗いてみるのも一興である。
主人公は王位継承権を持った第4王子だが、いろんな事情から宮廷では、つまはじきもの。自分の国と友好関係にある神殿に(閑職である)親善大使として赴任ところで、好奇心と人の良さから、トラブルに首を突っ込んでしまうことに。主人公もなかなか好感がもてるが、そのトラブルの原因とか、幼馴染などがまた魅力的でいい感じだ。
これまでの、この作者の作品は、魅力的なキャラクター、ゆったりとした日常、そして、そこに加わった非日常のバランスが素晴らしかったが、この本でもそれは健在だ。作品が持つ雰囲気はこれまでのシリーズとは異なるが、あいかわらず文章はうまいし、そして、おもしろい。この作者のこれまでのシリーズが好きだった人なら、間違いなく楽しめるでしょう。今後の展開にも期待できます。
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