阿部共実「空が灰色だから」1巻。
ひねくれ要素の強いコメディ。単純に笑える話もあれば、泣ける話もあり、悲惨な話もあったりで
話のよって方向性がバラバラなのだがそれがバラエティ豊かで面白く、話ごとのふり幅に関しても極端で笑える。
読み終わった後にちょっと切ない気分になる話が殆どを占めてるんですが
その哀愁だったり人間の悲しさが漂う感じがとても新鮮で最近のコメディ系美少女漫画にはない面白さがあるなあ、と。
一話毎のページ数だったりテンポもそれぞれ上手い具合にちょうど良いので
ストレスなくポンポン読めるのも利点だと思う。
少し変わってて、でも王道に泣かせる話もあったりする抜群のクオリティのショートコメディ。
痛い人間の話も多く描かれてるので人を選ぶ要素はあれどハマる人は絶対にハマるタイプの作品だと思います。
人と比べて異常だったり、上手くいかない現実だったり、思春期の寂しさだったり
全体的に人の群れからはみ出している人のお話や内面描写が多くて
こういう漫画が少年誌で、しかも新人作家さんの作品で連載出来てて単行本も出ちゃうところが凄いなあ、と感じるけど
そういったキャラクターに対して容赦のない部分はこの作家さん特有の個性の一つであり
是非この作風のまま突き進んで行って欲しいなあ、と。
オチに関しても読者の想定内に納まらない話がいくつかあったり、先が読めない話作りもまた魅力的で。
本当の意味で残念な方々のお話。多少根暗だがこのアイディアセンスは凄い。みんな幸せになって欲しいな、と願わずにはいられない。