収量を増やすには、田んぼを耕して、肥料をやって・・・
というのは、余りにも古来からの常識ではなかったか。
筆者は、手がかからず収量があってお金もかからない農法を
追求していった結果、
「田んぼは耕さないほうがいい」
という驚くべき事を発見した。
もちろん、何もしない方がいいというような不思議話では
ない。宗教でもない。
冷害で強かった田んぼの調査、オーストラリアに入植した
日系人の栽培の調査、雑草が生えない田んぼの調査、
そんな積み重ねで、発見されたものだ。
筆者が提唱する「不耕起栽培」というのは、稲刈り後、
すぐに米ぬかをまいて田んぼに水をはっておく「冬期湛水」
というのと、低温で2ヶ月かけて育成した苗を植える
「不耕起移植栽培」の組み合わせである。筆者は、この
ために深植えできる専用の田植機まで開発している。
「冬期湛水」すると、田んぼの中にイトミミズが大量に
育つ。それが、地味を豊かにし、雑草の発生を抑制する。
また上記した苗の育て方をすると、強い苗ができる。
こうすると、田んぼを耕す必要がない。それでいて、
雑草に強く、収量も豊かで、味の良いコメができる。
雑草に強いから、農薬も要らない。地味がいいから、
肥料がいらない。
結果として、普通の自然農法より、さらにいい「究極の
田んぼ」ができるということなのである。
稲作の常識を非凡に打ち破り、なおかつ持続可能な
古くて新しい農業。是非いちど読んでおきたい本である。