日本は、淡水魚(鯉)の養殖は1000年、海水魚は100年の歴史を持っている。
ところが、クロマグロは、ヒラメ、マダイ、ヒラマサ等に比べて極端にデリケートで皮膚が弱くしかも、時速80キロで泳ぎ体長も3メートルと巨大である。
そのため、人工孵化から次世代の孵化の成功(完全養殖)まで実に32年の歳月を要している。
そして、そのための経費は養殖タイの販売収益に拠っている。
専門家からは冷ややかな眼で見られ続けたにも拘わらず、現場で生きた魚と向かい合い問題点を一つ一つクリアーしたのは並みはずれた魚好きという「魚飼い」たちがよく自然の声を聴いたたためだという。
ところが、最近の論文の中には土日が抜けたものがあるらしい。
32年に亘る長期のバックアップは私大(そして学長)だからこそ出来たものである。403キロの「近大マグロ」の写真は実に壮観でよくぞここまでの感がある。
この本で養殖魚の安全性について認識を新たにした。
それにしても、「近大クエ」、「近大キャビア」まであるとは。
サクセスストーリーであるため気持ち良く読める。
研究論文的なものは、別途出版されている。