プラントオパール分析法を用い、稲作の起源に迫る。
プラントオパールとは、イネ科の植物に多く含まれるガラス質の細胞である。
科学的に安定な物質であり、長い年月を経ても土中に残留するという。
この含有量をもとに、その土地における稲作の跡を確認することができるのだそうだ。
著者がプラントオパール分析法を開発する経緯から、
実際にその成果を挙げる段階までが一般人でも分かりやすいように記述してある。
著者個人の失敗談なども交えており、肩の凝らない編集になっている。
プラントオパール分析法の主な成果としては、国内においては東北地方における
水田跡の発見、中国においては長江流域での発掘が挙げられ、
いずれも稲作開始年代の推定に見直しを迫る大きな発見となった。
近年DNA分析等、ますますの技術的発展により、稲作の起源について検討に値するさまざまな研究成果が挙がっているようだ。
我々一般人にも分かりやすく解説してくれる出版物が多いのは幸いである。
これ一冊だけでなく、さまざまな書物から我々日本人の主食の起源に近づいてみたいと感じた。