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ウオーレスの若い頃の苦労話は,困難な中でも一本筋を通して博物学的研究に邁進した姿を活き活きと伝えており,興味深かった。今よりずっと不便な時代,偉大なアイデアに至るまでに大変な苦労があったことがうかがえる。若き日のウオーレスの頑張りからは,今に生きる若者にとっても教えられる部分は少なくない。探検にも似た地道な調査,採集活動には,今主流の化学実験やパソコンによる解析には無い手作りの面白みが感じられる。過剰と思えるほどダーウィンの功績をたてるウオーレスの人となりも,意外な感じで面白い。有名なウオーレス線の発見のいきさつは,手紙の引用とあいまって非常に読みごたえがある。
本の雰囲気は,伝記と長めのエッセーとの中間的な感じであるが,著者の彼に対する敬愛の情が伝わる。
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