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移民と国家―極東ロシアにおける中国人、朝鮮人、日本人移民
 
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移民と国家―極東ロシアにおける中国人、朝鮮人、日本人移民 [単行本]

イゴリ・R. サヴェリエフ , Igor R. Saveliev
5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (2件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容(「MARC」データベースより)

移民と国家との関係を様々な視点から概観し、東アジア系移民の極東ロシア地域への移住に関する諸問題について、1858~60年のアムール州、沿海州のロシアへの併合からロシア革命に至る歴史を、網羅的・多面的に分析する。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

サヴェリエフ,イゴリ・R.
1968年にサンクト・ペテルブルグで生まれる。1995年4月にサンクト・ペテルブルグ国立大学大学院においてPh.D.(歴史学)取得。1998年に名古屋大学大学院国際開発研究科博士課程単位取得退学。2003年に同研究科学術博士号取得。新潟大学人文学部助教授を経て、名古屋大学大学院国際開発研究科助教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

登録情報

  • 単行本: 381ページ
  • 出版社: 御茶の水書房 (2005/03)
  • ISBN-10: 4275003632
  • ISBN-13: 978-4275003638
  • 発売日: 2005/03
  • 商品の寸法: 21.8 x 16 x 2.8 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (2件のカスタマーレビュー)
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形式:単行本
現在のロシア極東ではロシア人人口の減少を背景に、「人口の浸透圧」という言葉で形容される中国人の移民への恐怖が広がっている。2004年秋の中露国境交渉決着による国境確定により小康状態とも言われるが、中国との物的・人的交流深化による依存度増大はロシア極東の領土保全にとって最大の危機であることは間違いない。

ソ連時代には中国人や朝鮮人がロシア極東からほぼ追放されており移民も禁止されていたため、人口の浸透圧は存在しなかった。しかし、著者によればソ連以前の時代にはロシア極東に多数のアジア人居住者が存在し、安全保障上も問題になっていたという。

この本ではロシア帝国極東地域における日本人・朝鮮人・中国人(漢族+満州族)の移民や出稼ぎ労働者の経緯が豊富なデータとともに分析されている。ロシアに割譲された地域に残留した清国人は清の徴税官に納税していたこと、第一次大戦前のロシア極東の総人口100万人のうち中国人+朝鮮人で約15%を占めていたこと、ウラジオストクの総人口の三-四割を中国人が占めていたこと、日本人は少数だが都市部に集中し日本人街を形成していたこと、義和団事件や日露戦争、ロシア革命がこれらの外国人共同体に大きな影響を与えたことなどは非常に興味深い。

現在のロシア極東は、一世紀前にロシア帝国が直面していたのと同様の、安価な中国人労働力の導入による利益と黄禍論のジレンマに悩まされている。一世紀前とは異なりロシア極東が少子化と社会減による人口減少に悩んでいることは問題を更に深刻化させている。ハバロフスクの市民団体「再生二十一世紀」が北方領土の返還による対日関係改善を主張するのもその深刻さの反映であろう。日本の安全保障や北方領土問題にも深く関係するロシア極東情勢に関心を持つ者に必読の書である。

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By 名無しさん VINE™ メンバー
形式:単行本
本書は学術的に高い価値をもつのはもちろんのこと、現代日本が外国人移民を受け入れる際にも役立つだろう。移民としての中国人・朝鮮人・日本人各社会のたどった軌跡を考察することによって、どういう文脈あるいは組織体系が日本人に了解可能な移民社会であるのかが見えてくるであろうし、受け入れ側としての当時のロシアのとった政策等を分析することによって、日本が移民を受け入れる際の有効な方策を立てる一助とすることができるだろう。著者いわく、本書で考察した受入国の地域社会と移民との接触のメカニズムは、世界のほとんどの地域に当てはまるものであり、このメカニズムを理解することが移民の受け入れに関する様々な問題・摩擦を緩和させるだろう、と述べている(p.313)。そこに提示された普遍的なメカニズムをうまく取り入れてゆけるかどうかによって、かつての極東ロシアがそうであったように、日本の今後の発展の程度やスピードも左右される可能性はある。
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