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移動祝祭日 (新潮文庫)
 
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移動祝祭日 (新潮文庫) [文庫]

アーネスト ヘミングウェイ , Ernest Hemingway , 高見 浩
5つ星のうち 4.7  レビューをすべて見る (6件のカスタマーレビュー)
価格: ¥ 620 通常配送無料 詳細
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

1920年代、パリ。未来の文豪はささやかなアパートメントとカフェを往き来し、執筆に励んでいた。創作の苦楽、副業との訣別、“ロスト・ジェネレーション”と呼ばれる友人たちとの交遊と軋轢、そして愛する妻の失態によって被った打撃。30年余りを経て回想する青春の日々は、痛ましくも麗しい―。死後に発表され、世界中で論議の渦を巻き起こした事実上の遺作、満を持して新訳で復活。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

ヘミングウェイ,アーネスト
1899‐1961。シカゴ近郊生まれ。1918年第1次大戦に赤十字要員として従軍、負傷する。’21年より’28年までパリに住み、『われらの時代』『日はまた昇る』『男だけの世界』などを刊行。その後『武器よさらば』、短編「キリマンジャロの雪」などを発表。スペイン内戦、第2次大戦にも従軍記者として参加。’52年『老人と海』を発表、ピューリッツァ賞を受賞。’54年、ノーベル文学賞を受賞。’61年、猟銃で自裁

高見 浩
東京生れ。出版社勤務を経て翻訳家に(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

登録情報

  • 文庫: 330ページ
  • 出版社: 新潮社 (2009/1/28)
  • ISBN-10: 4102100156
  • ISBN-13: 978-4102100158
  • 発売日: 2009/1/28
  • 商品の寸法: 15.2 x 10.6 x 1.8 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.7  レビューをすべて見る (6件のカスタマーレビュー)
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形式:文庫
本書は1920年代、ヘミングウェイがパリ生活を送っていたころのいわば雑記のようなものを集めたもの。最初の妻ハドリーと結婚し、ガートルード・スタインの有名な言葉「あなたたちはみんな堕落な世代(ロスト・ジェネレーション)なのよ」というが生まれ、処女長編『日はまた昇る』を書き上げるまでの日々だ。脚注にもあるがこのときの生活が処女長編の原動力となったと考えていいのだろう。

 小説論、作家論について。その中でヘミングウェイにも当然あった下積み時代の心境が率直に綴られている点は読み応えがある。たとえば美術館で絵を眺めながら、「自分の作品に奥行きを持たせようと努めていたが、そのためにはただ簡潔な真実の分詞を書くだけでは足りない」(p25)などとつぶやいてみたりする。ひとつひとつは本当にシンプルな文章で、それこそコーヒーでも飲みながら読み進めたいくらいに気分よく読むことが出来るのはヘミングウェイの文才なのだろう。

 パリでの生活を彩るのは美術館や競馬場と言ったアクティビティーや街並みや雰囲気と言ったものでもあるけど、前述したガートルード・スタインはじめ周りの友人知人の存在は欠かせない。画家のエズラ・パウンド、ロスト・ジェネレーション世代の作家スコット・フィッツジェラルド、シェイクスピア書店を営むシルヴィア・ビーチなど個性的であり歴史的な面々が並ぶ。後半のフィツジェラルドとの旅行譚は実に面白い。彼らは精力的でパリをそれなりに満喫しているように思える描写があるが、ネガティヴな描写も少なくはない。パリの街そのものについても言及する場面がいくらかあるが、常に好意的というわけではなく、パリの持つ光と影のようなものを感じることができる。

 秩序化された現代ではヘミングウェイやその周りの友人知人たちはより一層生きづらいに違いない。当時だってそうだったのだから。それを許すというか、そういう生活も許容してしまう街がパリだったのだろうか。ヘミングウェイが下積みの時代の苦労と喜びを共に味わった時期に過ごした街。それが当時のパリだった、と。故郷のアメリカではなく。
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形式:文庫|Amazonが確認した購入
「もし、きみが、幸運にも青年時代にパリに住んだとすれば、
きみが残りの人生をどこで過ごそうとも、それはきみについてまわる。
なぜなら、パリは移動祝祭日だからだ」
ヘミングウェイが友人に語ったこの言葉が表題の由来だという。
最晩年にヘミングウェイが自らの駆け出しの時代をいつくしむように書き綴った本書には、
金と名誉以外の全てがあった幸せな時間が、鮮度そのままに封じ込められています。
四季折々のパリの風俗や個性的な友人たちとの交流、
そして最愛の妻ハドリーとの愛と別れの日々を描いた短編たちは、
まるで美しい絵葉書のようです。
何気ない時間を味わいつくすとはこういうことかと気付かされる一冊です。
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By renaissance VINE™ メンバー
形式:文庫
本書は、ヘミングウェイ自身がパリ時代を回想した事実上の遺作となった作品です。新潮文庫版は、高見浩氏が新たに訳した新訳となります。ヘミングウェイは、1961年に自殺する直前までこの回想記を書き続けていましたが、完成を待たず、死後メアリー夫人の手によって刊行されました。作品は、ヘミングウェイがパリに住んでいた1921年から1928年の思い出を、短い章仕立てにして綴っています。パリ時代のヘミングウェイは、まさに20代で、ほとんど無名に近い、野心に満ちた若者です。そして、この時代のパリは、文学、音楽、美術など芸術の中心地でした。ここで若者ヘミングウェイは、時代の寵児となる芸術家たちと交際し、自身も傑作を発表していきます。そこでの暮らし、さまざまな人々との触れ合いが生き生きと描写されています。回想記でありながら、それぞれが短編小説のように作られているので、連作短編集のようにも読み取れる仕組みになっています。特に、「サン・ミシェル広場の気持ちのいいカフェ」「セーヌの人々」「偽りの春」といった章は、短編小説として読んでも楽しめます。あたかもパリ時代のヘミングウェイが復活したかのように。
パリ時代に交際した人々との回想も興味深い、特に画家のパスキン、詩人のエズラ・パウンド、就中、作家のフィッツジェラルドには3つの章を使ってかなり詳しく述べています。各章の末には、訳注があり、参考になります。ヘミングウェイを知る上で重要な作品に間違いなく、1920代のパリのアートシーンを垣間見ることができる希有の書とも言えると思います。
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