清水玲子作品には20年くらい前に一度はまりまして、「竜の眠る星」なんて、少女マンガでこんな壮大な話を情感豊かに描けるんだ〜って感動したモノでした。
その後、「月の子」「輝夜姫」と追いかけていたのですけど、「輝夜姫」の途中から清水玲子作品独特の「重さ」に耐えられなくなってきて・・・しばらく離れていたのです。まあ、私自身「少女マンガ」って歳でもなくなって、少女マンガ自体から離れていたのですけど・・・。
最近、ふとしたきっかけで久々に読んでみたこの「秘密」・・・。
いや〜、ショックを受けました。もちろんいい意味で。
少女マンガ家って、短命な方も結構いらっしゃるじゃないですか。絵は経験を経てうまくなっても、みずみずしさは失われてしまったり、読んでて「モチベーション下がっているなぁ」って感じがしちゃったり。漫画家って本当に難しい職業なのだろと思うのですけど、清水玲子は違ったっ!
絵も展開もコマの使い方も、年月を経て「うまくなっている」というより凄みを増しているっ!
読んでて切なくなるような清冽な感性はそのまま・・・というより、より研ぎ澄まされている感じだし・・・。
少女マンガって何でも恋愛ごとにしちゃう面があるけど、この作家さんは「こういう愛もあるよな」って言うのを描き続けている人だと思うし、それが「MRIスキャナー」っていう飛び道具によって、すごくうまく浮き上がっていると感じました。
犬の飼い主への愛情、子の親への愛情、お互いろくに会話をしたこともない人同士の愛情・・・MRIスキャナーで視点を変えることによって、よりリアルに迫ってきます。
もちろん、愛情以外の感情もですけど・・・。
普通だったら共感できないようないろんな人の人生にも、どんどん引き込まれて感情を動かされてしまう。
卓越した手腕と感性の賜物だと思います。
私が無駄に20才トシをとっている間に、清水玲子はすごい漫画家になってしまっていました。
平凡な人間に天才は語れないけど、やっぱ天才なんじゃないかなぁ?
もっともっともっと読みたいです!
いやいや、ほんとにこの人はすごい!!