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面白かったです。この本。最初、題名を聞いたとき、馬の骨ってなんじゃい?と疑問符だったのが、後半にさしかかってやっと命名のいわれが出てきたりと、読んでいるととにかく、次がどうなるんだろう?という楽しみが一杯で、ひさしぶりに、昔わくわくしながら読んだ「終わりのない物語」のページをめくったときのことを思い出しました。
ネタバレとかにならないように気をつけますが、万が一気に障ったらごめんなさい、と前置きをしたところで、行きます。
馬の骨」の由来は原作にゆずるとして、「馬の骨」とは、「どこの馬の骨かも分からない誰それと…」などの引用で知られる、その馬の骨はありませんでした。ちゃんとした、まっとうな由来のある、剣の技でした。
ともかくも、その必殺の技である、「馬の骨」の使い手を探して、上司の命令で、主人公、浅野半十郎は、上司の甥である、すっとこどっこ…いえ、石橋銀次郎とともに「馬の骨」の使い手を捜して、馬の骨の創始者の道場にいた、かつての高弟たちをたどっていきます。
銀次郎が無茶ばかりするので、半十郎に感情移入して本を読んでいると、ここらへんの話には、思わずこぶしに力が入っちゃうほど、「銀次郎 ぶっとばす!!」と腹が立ちます。さながら、ワンマン社長のどら息子につきあう部下さながらの気苦労を半十郎は味わわさせられます。おまけに、家には病気の妻をかかえている(気鬱、って書いてありましたが、現代でいうとうつと多少の被害妄想もある感じ)、というストレス満杯の状態で物語は進みます。半十郎は最初、上司への義理から銀次郎の秘太刀探しにつきあうことになったのですが、やがて半次郎自身も秘太刀の正体に興味を抱くようになります。
そして、『一体誰だ、誰が秘太刀の使い手なんだー!?』と、いいかげん銀次郎や妻杉江への我慢の耐性もできあがってきたころには、すっかり話にはまってしまいました。
なんとなく、どこかで聞いたことのあるような親近感あふれる主人公の設定は、より身を入れて物語を読みやすくしている上に、読書欲をそそる秘太刀をめぐる謎が、気持ちよく本の世界に誘ってくれる、久々に本っていいよね、と思わせてくれる良書でした。いつもは、本は一気に読むので、一日とかで読んでしまうのですが、この本は、次が気になるものの、楽しみをより長く持続させたいがためにほんとにちょっとずつ、ちょっとずつ読み始め、やっと読み終えました。
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