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やがて自分自身がそんな駅から外へと追い立てられ、違う世界を自分の拠点
にし始めてからは、駅はすっかり特別なものではなくなり、単なる交通手段
の一部になり果てました。猥雑な日常のそこかしこに立つフラグの一部でし
かなくなってしまったのです。
もし、もう一度あの時の感覚で、あの駅のホームに戻れるのだとしても、自
分はもはや来訪者でしかなく、降り立ったその時から立ち去る事を覚悟しな
くてはならないのだと思います。しかも、あの時の駅も風景も、この世にも
はや存在しません。戻る事は出来ないのです。
この「秘境駅へ行こう!」は、そんな失ってしまった「駅」というものを、
自分の中に再び思い出させてくれる一冊でした。そして、、、
駅を離れて行く列車を見送りながら、この世にただひとり取り残されてしま
ったような絶望感を味わう・・・・・・私達の日常からは本当の「旅」すら消失し、
既に見知っている情報を辿るだけの「観光」がそれに取って代わって久しい
ですが、この一冊はそんな失ってしまった「旅」さえ感じさせてくれる、特
別な本だと私は思います。
でやると鉄道マニアの活動というよりアウトドア的内容が強いよう
な気がしてしまった。この本の出版によって「秘境駅」という言葉
が定着し、「秘境駅訪問」という鉄道マニアの新しいジャンルがで
きるのかもしれない。巻末にある秘境駅リストも付いていて、値段
もお手ごろなので列車旅のお供にもどうぞ。
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