ただし,読者に発酵食作りを迫ろうというのではなく,あくまで,味が良くなり栄養価が増すという発酵食品の素晴らしさを伝えるのが目的だという。実際著者は,発酵温度の調整が難しく長期熟成を必要とするしょう油づくりに失敗を重ねており,熟達した今でも,材料費などは市販品よりかかるのが実情だ。また,酢やワインビネガーを作る途中過程におけるアルコール発酵は,酒税法に反するものである。発酵を理解することは,菌の作用という点では同様の,腐敗についての正しい理解にもつながる。食の安全性に関心が高まる昨今,手にしたい一冊だ。 (ブックレビュー社)
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