体験編ではまず、中学受験に乗り気でなかった父親が、なぜ受験を是とするようになったのかが語られる。その心変わりを追っていくと、現在の教育制度や公立学校が抱える欠陥が垣間見えてくる。だが、中学受験は生易しいものではない。模擬試験の偏差値に一喜一憂し、志望校選びに翻弄(ほんろう)される日々。それらは冷静な筆致でつづられているものの、「『中学受験は親の受験』という言葉が身にしみた」とのひと言に、著者の本音がのぞく。
一転、国語問題読解編では、著者が文学研究者としての本領を発揮し、有名中学校の入試国語の「過去問」を徹底分析。読解のルール、ノウハウを指南する。ロラン・バルトの「物語は一つの文である」との考えをベースに、問題文の把握の仕方、設問の意味などを克明に解説する。この法則さえ会得すれば“入試国語恐れるに足りず”、というわけだが、果たしてうまくいくかどうか…。
400ページとボリュームはあるが、一気に読ませる。子どもの中学受験を考えている親はもとより、中学受験に無縁な人にも一読を強くおすすめしたい。(清水英孝)
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27 人中、21人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
できる小学生またはふつうの大人のための本,
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レビュー対象商品: 秘伝 中学入試国語読解法 (新潮選書) (単行本)
国語のできない小学生が、この本を読んでできるようになるための本ではない模様。むしろ、ある程度実力のある小学生が伸び悩んでいる時には大いに参考になるだろう内容だと思われる。また、国語教育について考えてみたい大人にとっても大いに参考になる内容だ。ではどうしてできない子供にとっては不可な内容なのだろうか。それは間違いなくできない子供はそもそも絶対的な読書量が不足しているからなのだ。読書の量の蓄積がなくてはこの方法論は使用できない。それははっきり意識しておくべきである。 なお、わたくしは「新釈現代文」(新塔社)を読んだ世代であるが、あの試験問題・入試国語を疑わない素直な姿勢に比べて、石原氏は最初から「受験国語」に不信感を抱いており、だからこそ「マトモに捉えないで要領良く突破しようよ。読書の楽しみは別のところにあるんだぜ」と囁いているように見える。それが実際に受験問題に取り組む子供にとってプラスに作用するのかマイナスに作用するのかはわたくしには判断不能である。
24 人中、18人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
解釈論がハイレベル。果たして子供にわかるの?,
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レビュー対象商品: 秘伝 中学入試国語読解法 (新潮選書) (単行本)
漱石研究者で大学の助教授である著者が、自分の子供の中学受験に臨んで、さまざまな入試問題(といってもご専門の国語、特に小説に絞り込んでいる)に取り組み、子供が解けるようにもっていくための、苦労話。国語の入試問題における著者のテキストの読み解き方は随処でうなるほどに一流のもので、参考になる。中学入試の小説問題が、「子供が成長する話」「大人が子供にかえってまた大人にもどる話」「二元論」といった型でとらえることができ、答え方に「隠されたルール」があることなどを説き起こす。 でも、この本自体一読しても難解で、この本だけでも何度も読みこまないと、こういう高度かつ緻密な読み解き方を習得することは不可能と思う。それほどにハイレベル。小学生が、本当にこういう成熟した「読み」の技術レベルに到達できるのだろうか。それも限られた入試問題の解答時間内で・・・というのが大いに疑問ではある。
19 人中、14人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
秘伝中学入試国語読解法,
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レビュー対象商品: 秘伝 中学入試国語読解法 (新潮選書) (単行本)
小生子供が小学5年生。中学受験をするわけではありませんが、一定のレベルは保っておきたいと子供に勉強させています。塾には行かない方針。数学では定評のある四谷大塚の国語のテキストを使っていましが、出題の質に疑問を覚え始めたところで、この本を見つけました。第1部は大学の国語の先生が息子の中学受験にで付き合った興味ある受験期。第2部は入試問題の回答テクニック集。この手の現代国語回答法には不明確なのが大半だが、本書はシステム的に読解法を公開してある。小生の受験期にあったらと思った。大学受験にも使える。小学生にやらせるには、親も本気で読むのを手伝う必要があるだろう。
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