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科学と技術と社会とが密接に絡み合った現代では、「科学報道」のカバーする範囲は広く、その使命は単に科学・技術と一般の人とをつなぐインタープリター(通訳)にとどまらない。「グローバルな発想」「市民の視点の重視」「面白い内容」が求められているという。果たして現場の科学ジャーナリストはそれぞれどのような思いを抱えてその生業に臨んでいるのか。「科学報道」の現状は?そのあり方とは?「科学ジャーナリスト」のあるべき姿は?
今までほとんど語られてこなかった(存在そのものがあまり認識されてこなかった)「科学報道」にまつわるあれこれが、第一線で活躍する科学ジャーナリストたちによって描かれていて興味深いです。自分たちの仕事の意味を深く掘り下げ、再確認し、それを書き表したこの作業は、これからの時代に向けた科学ジャーナリストたちの新たなる決意表明とも読めました。また共同体の中でのいわば暗黙の了解事項を明文化したことによって、「科学ジャーナリスト」も科学・技術・社会の動向に影響を及ぼすという点で、傍観者ではなくその担い手であることが明らかになったと思います。
現代社会は、いやでも科学・技術と切り離せません。本書は、科学・技術の情報伝達に関わる人、科学者・技術者、科学・技術と社会との関係を考える人はもとより「科学」の枠を超え、コミュニケーションにかかわる職に現在就いている人、あるいは将来その道を志す人、あるいはそれを研究対象としている人にお薦めです。
ところで「科学ジャーナリズム」に「楽しみ」は必要でしょうか?次世代を生きる子どもたちに対する「科学ジャーナリズム」の有り様は?科学・技術とうまく共存していくためには、「科学報道の王道」以外のメディアに関わる人の思いも読んでみたいです。
また、米国とドイツの、一般向け科学雑誌事情が分かるのは貴重。日本ではほぼ絶滅したジャンルがどうして海外では生き残れたのか、なんてことをぼんやり考えた。
科学ジャーナリストの条件とか、今後科学ジャーナリストを育成するにはどうしたらいいかとかも書いてあるが、そこはあまり面白くなかった。科学に限らず、ジャーナリストって、育成されてなるものではないんじゃないかと思う。
あと、パソコンやコンピュータの雑誌を作っている人も、今や科学ジャーナリストにカウントされるような気がした。しかし、そのへんはフォローされていない。
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