研究者にとって"Current Contents"(主要学術雑誌の目次総覧)、"Citation Index"(論文の引用・被引用の相互関係を示す索引誌)、"Impact Factor"(学術雑誌の影響度の指標)はおなじみの言葉と思います。本書はEugene Garfieldによって生み出されたこれらの歴史や科学分野への影響を中心に解説された本ですが、単に効用を述べるだけでなく、その限界についても述べられています。
病によって研究の中断を余儀なくされた柳澤佳子氏が、研究のブランクを埋めるのに論文の参考文献が役立った例を示し、「科学が文献の連鎖の中にあり、文献をたどることがすなわち科学をとらえることである」と著者は記しますが、これから研究に取り組もうとする学生さんによい論文を書くために読んで欲しい本でもあります。
なお、本書でISIとして登場するEugene Garfieldによって創立されたThe Institute for Scientific Informationは合併によってThomson ISIとなり、現在、Thomson Scientific社によって事業が営まれています。また、本書の発行は1996年のため、紙媒体を中心に解説されていますが、インターネット時代に対応してCurrent Contents Connectなどのサービスが現在、提供されています。