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科学の社会史〈下〉経済成長と科学 (岩波現代文庫)
 
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科学の社会史〈下〉経済成長と科学 (岩波現代文庫) [文庫]

廣重 徹
5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (1 カスタマーレビュー)
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商品の説明

出版社/著者からの内容紹介

戦後日本の科学は,戦時の総力戦体制の構築とともに整えられた基盤の上に成長し,経済政策に即応するかたちで大きな飛躍を遂げた.下巻では,敗戦・復興から高度成長へといたる時代の科学に焦点を当てる.科学と時代を見すえる著者の眼差しは鋭い.その深い洞察は,科学の未来を考えるうえで多くの示唆に富んでいる.

内容(「BOOK」データベースより)

日本の科学は、戦時総力戦体制のもとに構築された基盤の上で成長し、戦後の経済政策に即応することで大きな飛躍を遂げた。下巻では、敗戦・復興から高度成長へといたる時代の科学に焦点を当てる。時代と科学を見すえる著者の鋭い眼差しは、科学の未来を考えるうえで多くの示唆に富んでいる。

登録情報

  • 文庫: 294ページ
  • 出版社: 岩波書店 (2003/2/14)
  • ISBN-10: 4006000944
  • ISBN-13: 978-4006000943
  • 発売日: 2003/2/14
  • 商品の寸法: 14.8 x 10.4 x 1.4 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (1 カスタマーレビュー)
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By dvrm トップ100レビュアー
形式:文庫
 科学と国家・産業との結びつきについて歴史的に考察する著書の下巻、第七章から第十二章・終章と注、吉岡斉という人物の解説を収録している。

 本文は上巻の内容をうけ、科学者や科学者団体が太平洋戦争期完全に政府の統制下に入っていく様子から、敗戦後に占領軍の統制を受ける様子、主権回復後に再び政府と産業界の意を容れて研究活動を広げていく経緯が、主に行政との関連の出来事を解説していく形で次々に示される。その筆致には科学の営為自体は中立公正で透明であるというような臆説を完全に粉砕する明晰さが宿っている。言外に科学のあるべき姿を問い直そうとする著者の強い意志も読み取れて、ある意味感動的な書物でもある。

 一方、巻末には吉岡斉という人が解説を書いていて、前半では著者の廣重氏の生涯や本書の内容について略述してくれているが、後半には廣重氏の議論を批判しだして自分の学説を滔々と展開しているのが、何か読んでいて違和感があった。廣重氏の議論に瑕疵があるのはある程度頷けるが、だからといって強い調子で否定して自分の学説をこの著書の中で披瀝するのはおかしいし、またその学説が廣重氏の議論に比べて魅力がない。自分の議論を「政策論争サークル」の中でも通じるものと自画自賛しているが、読んでいるものからすれば「それがどうした」という程度の話で、廣重氏の散文ほどに伝わってくるものがない。頭が良くて議論も高度なのだろうがその議論の圏外の身からするとただのテクノクラート特有の一典型の議論の型にしか聞こえないし、そんなテクノクラート的な思考に苛立って抗ったのが著者の知的営為だったのだと思う。そんな風に考えさせてくれただけあって、この解説はある意味有意義なものだった。

 科学がなぜ批判の的にされるのかの答えの一端が良く表されている著作。
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