近代の哲学について学ぼうという人にとっても、経済学を学ぼうという人にとっても、・・・いや、限定する必要はない・・・あらゆる学問を学ぼうとする人にとって、人と自然科学との関係は無視することが出来ないはずだ。この本は、わかりやすい表現で、自然科学の歴史を描いてくれる。もちろん、一つ一つが深く掘り下げられているわけではないが、筆者も書いているとおり、入門的役割を果たすという目的は十分達成されている。生かじりの「横断的思考」をやるよりも、18世紀後半から19世紀にかけての科学の専門化を見なければいけないだろう。でなければ、脱領域をする前に、個々の領域の知識さえ見えなくなってしまう。私たちの知識はひとつの連関の中に投げ落とされている。それを一つ一つ拾い上げ、統一し、分析すること。科学の歴史を学ぶ、ということは、そのなかに私たち自身がいることを学ぶことでもある。そのための格好の入門書である。