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科学と人間の不協和音 (角川oneテーマ21)
 
 

科学と人間の不協和音 (角川oneテーマ21) [新書]

池内 了
5つ星のうち 3.8  レビューをすべて見る (8件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容紹介

欲望の道具として消費され、ときに人間を傷つけさえする現代科学。戦争や市場経済に翻弄されてきたその"危うさ"を科学者自身が再検証し、原発事故のあと目指すべき「地上資源文明」への転換を構想する。

内容(「BOOK」データベースより)

現代科学の“危うさ”を検証しポスト原発事故の科学を構想する。

登録情報

  • 新書: 224ページ
  • 出版社: 角川書店(角川グループパブリッシング) (2012/1/10)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 4041101115
  • ISBN-13: 978-4041101117
  • 発売日: 2012/1/10
  • 商品の寸法: 17.9 x 11 x 1.8 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 3.8  レビューをすべて見る (8件のカスタマーレビュー)
  • Amazon ベストセラー商品ランキング: 本 - 28,928位 (本のベストセラーを見る)
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17 人中、15人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
最初は何気なく読んでいたのだが、「はじめに」の途中からは熟読した。
本文は二度、読み返した。
その価値がある、考えさせられる一冊だ。

本書で著者が主張したいことは、「科学の商業化」ということである。
それが、昨年の震災による原発事故を招いた。
科学には本来、限界はない。
しかし、商業化されると、限界が生じる。
だから、限界を超えた場合に、大きな影響があらわれる。

「必要は発明の母」が、今では「発明は必要の母」となっていると著者はいう。
そこに、今の科学の夢のなさと、人との乖離が示唆されている。
今の科学はあまりにも即応性にとらわれて過ぎていないかという本書の主張は、科学者のひとりとして肝に銘じなければいけない。
そう、科学は我々に利便性をもたらすが、戦争の道具でもあるのだから。
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5 人中、5人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
東日本大震災とそれに伴う原発問題を経て、科学と人間(社会)が今後改めてどのように向き合っていくべきかを考えた本書。読み進めていくと、何とか主義 (例えば懐古主義)とか、何とか論(例えば生物機械論)とか何とかかんとか(例えばポストモダニズム、サイエンス・ウォーズ)といった専門用語が少し度を越して見受けられるため、またそうしたものに対して十分とも言える説明がないと感じる部分も多々あるため、文章に少し浮ついた印象を受ける。
全編を通して一貫しているのは、「科学と社会はお互いもっとしっかりと向き合って対話をしていかなければならない」という論調である。そのあたりの対話が欠けているからこそのあの原発事故であり、そういう意味では、原発事故に関して、第一義的には政府、電力会社、科学者の無責任体質に問題があるとしつつも、私たちにおいても「自らもある種の加害者であったという意識を抱きつつ、関係者の責任を追及しなければならないのだ(P148)」と述べている。
また科学者に対しては、より厳しい姿勢を求めている。科学者は誰も求めていない真理を純粋に探究する存在でありながら、そのための研究資金を獲得するためにスポンサーの意向に沿わなければならない苦悩の存在であるが、その苦悩の中でも自律的存在でなければならない。少なくとも、自律的存在であるように努力しなければならない。資金の主たるスポンサーである政府や産業にただ身を任せるような存在であってはならないし、その科学的成果についても、社会においてどのような影響を持つのか、その説明責任を持たなければならない。
僕自身、筆者の言っていることはもっともだと思うし、またそうありたいとも思うが、それにしても日本において科学と社会の本当の意味での対話が可能なのだろうか?と単純に思ってしまった。というのも、筆者も言うように、日本におけるいわゆる“科学”という概念は富国強兵のために明治期に導入されたものであり、哲学的と言うよりはむしろ技術的なイメージとの結びつきが強いからである。そもそもの存在基盤が西洋と異なる中で、日本社会が今後時間をかけながらでも、どのように“科学”を人々の思想や生活の中に落とし込んでいけるかが今後の鍵になるのではないかと思った。(何だか取ってつけたような感想になってしまうほど、何を言っていいのかが難しい本でした。”科学的思考”については自分なりのイメージがあるが、”思想や文化としての科学”と言われるとたちまちよく分からない・・・困ったものである。)
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7 人中、6人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By vatmideo トップ500レビュアー
科学と技術、文化と文明、アカデミックとエコノミックス、あるいは科学者と宗教者。似て非なるものをうまく対比させて読み解く科学論です。
教養と好奇心の場であった科学に、欲望が忍び込んで資本主義経済にまみれ、さらには宗教が科学と交わっていく現状を示してくれます。
単なる科学論に留まらず、「なんか変」な方向に向かっている世の中を科学を通じて示してくれます。先進国は成長を求めるのではなく、成熟を志向しなければならないと考えていますが、その一つの方向性が著者の言う「地上資源文明」への転換でしょう。
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