最初は何気なく読んでいたのだが、「はじめに」の途中からは熟読した。
本文は二度、読み返した。
その価値がある、考えさせられる一冊だ。
本書で著者が主張したいことは、「科学の商業化」ということである。
それが、昨年の震災による原発事故を招いた。
科学には本来、限界はない。
しかし、商業化されると、限界が生じる。
だから、限界を超えた場合に、大きな影響があらわれる。
「必要は発明の母」が、今では「発明は必要の母」となっていると著者はいう。
そこに、今の科学の夢のなさと、人との乖離が示唆されている。
今の科学はあまりにも即応性にとらわれて過ぎていないかという本書の主張は、科学者のひとりとして肝に銘じなければいけない。
そう、科学は我々に利便性をもたらすが、戦争の道具でもあるのだから。