お菓子は料理と違って、適当に作っても味がまとまるということがないので、
必ずレシピ本を見て作っています。
レシピに忠実に作っているつもりでも、スポンジのふくらみが悪いとか、タルトがサクサク仕上がらないか、できたお菓子に満足できないことがあります。
それは、多くのレシピ本には、手順は書かれていても、
「卵をどのくらい泡立てたらいいのか?」「小麦粉を入れてから、どんな手つきで、どのようになるまで混ぜたらいいのか?」
という、詳しい見極めのポイントが、解説しきれていない本が多いからだと思います。
私たち初心者向けのレシピ本にこそ、見極めのポイントを書いて欲しいのに、
なかなかそのようなレシピ本は見かけなく、いつも「こんな感じでいいのかな?」とあいまいな感じで作っていました。
それが、この本を読んで、すっきり、一気に解決しました!
まず、スポンジ生地の卵をどのくらいまで泡立てたらいいのかを、
こんな風に判断したらいいんだ!これなら私にもできる!と目からうろこでした。
そのやり方は、プロの秘密の技をこっそり教えてもらった気分でした。
そして、卵を泡立てるときに、ハンドミキサーの速度を変えていくと、
こんな風に卵の泡がきめ細かくなっていくんだ!と感動しました。
それが、ボウルに入っている卵の状態を目で見た写真だけでなく、泡を拡大した写真がのっているので、
卵の中で何が起こっているのかが、一目瞭然なんです。
代表的なお菓子の作り方の工程を、ひとつずつ取りあげて「ここでは、生地をどのような状態に仕上げるのか?」
「なぜそうするのか?」というコツ&理論を、ここまで詳しく解説してくれている本は、
いまだかつて見たことありません。
誰もがお菓子作りで抱えている「?」という部分をクローズアップした、『コツを集めた本』
といってもいいのではないでしょうか。
私は科学的根拠をもって、お菓子の作り方のコツを理論づけてくれているところが、
この本のすごさだと思いましたが、
もし、「科学は苦手で・・・」という方がいらっしゃったら、
コツだけを拾い読みするだけでも十分に価値があるし、
時にはそんな使い方をしてもいいのではないでしょうか。
本の中でも、☆マークがついていて、基本的なコツは☆1つ、
熟達した方向けに一歩進んだ理論や配合については☆3つがついていて、
自分が知りたいレベルを選びながら読めると思います。
実際、科学っていっても、「目で見てよくわかる」写真を用いて、
頭で生地のミクロの世界をイメージさせてくれるので、私は頭の中にす〜っと入っていきました。
お菓子を作る上で、感覚的にこうすればおいしい、というセンスも確かに必要だと思いますが、
科学的な見地からの理論がそこに加われば、お菓子作りの理論がよりしっかりとしたものになり、
それが技術の向上につながるという筆者の考え方に共感しました。