科学技術と社会の関係を適切に検証しようという領域での認識論として社会的認識論(social epistemology)が有効である。著者は既にSocial epistemologyという体系化した著作を刊行済みである。本書はOpen Universityのテキストとして著わされたものであるが、内容的にはコンパクトまとめらて格好の入門書である。尚邦訳には著者自身による序文が付されて理解を助ける。また訳者による解説も適切で、理解しやすい。
同分野の著作として藤垣裕子著「専門知と公共性」がある。これも卓越した社会的認識論の実践的報告であり、科学における知の生産システムの検証であり、併読をお奨めする。