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秋月記
 
 

秋月記 [単行本]

葉室 麟
5つ星のうち 4.3  レビューをすべて見る (6件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容紹介

福岡藩の支藩、秋月藩で、馬周り役・間小次郎は、若者らしい正義感から、長く藩政を牛耳ってきた家老・宮崎織部の糾弾に加わり、仲間と共にその排除に成功する。しかしその裏には福岡藩の策謀が・・・。書き下ろし!

内容(「BOOK」データベースより)

筑前の小藩・秋月藩で、専横を極める家老・宮崎織部への不満が高まっていた。間小四郎は、志を同じくする仲間の藩士たちとともに糾弾に立ち上がり、本藩・福岡藩の援助を得てその排除に成功する。藩政の刷新に情熱を傾けようとする小四郎だったが、家老失脚の背後には福岡藩の策謀があった。藩財政は破綻寸前にあり、いつしか仲間との絆も揺らぎ始めて、小四郎はひとり、捨て石となる決意を固めるが―。いま最も注目を集める新鋭が放つ、いぶし銀の傑作。

登録情報

  • 単行本: 287ページ
  • 出版社: 角川グループパブリッシング (2009/1/26)
  • ISBN-10: 4048739212
  • ISBN-13: 978-4048739214
  • 発売日: 2009/1/26
  • 商品の寸法: 19.2 x 13.6 x 3 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.3  レビューをすべて見る (6件のカスタマーレビュー)
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18 人中、16人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本
本書は、黒田如水、山本常朝など

九州になじみの深い人物を題材にした作品を発表し続ける

著者による長編歴史小説。

九州・秋月藩で起きたお家騒動『織部崩れ』を中心的な題材とし、

間小四郎、宮崎織部など事件の当事者たちや

原古処、采蘋、緒方春朔ら同時代を生きた文化人の諸相を描きます。

息づまる白刃の攻防、忍者同士の戦いなど

アクションシーンもふんだんに登場しますが

やはり、本書の大きな魅力は陰影に富んだ人物造形。

『奸臣』織部や、人心を玩ぶ姫野三弥も、

物語が進むにつれて別の一面を見せ、

一心に藩の将来を思い続ける小四郎もまた、

単なる『忠臣』にとどまらない行動をとるようになる―

身分や性別を問わず、清濁を併せ呑む登場人物たちが

葛藤しながらも、『自分』を生き抜く姿は心を強く打ちます。

また、個人的に印象深いのは

すべてが終わった後、小四郎らが交わす会話。

「政事はどのように行っても、すべての者によいということはないようです。

それゆえ後の世の人に喜ばれるものを、何か作っておきたくなる」

という言葉になるほどなぁと感心しつつ、

同時に、これほどの心境で公園やら建造物を立てた政治家が

現在どれほどいるのだろう―と、余計なことも考えてしまいました。

己の信念をひたむきに貫いた生きた男女の姿を

静謐ながらも力強い筆致で記した本作。

著者の作品が好きな方はもちろん、

歴史小説にあまりなじみのない方にも、広く読んでいただきたい作品です。
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11 人中、10人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本
葉室さんの本は初めてですが、サッパリとした文調で、お休みせずに読めました。
小藩とはいえ、国を治めるのって難しいんだなあと思いました。きれいごとだけでは事を成せないが、本当の思いは伝わらないし、伝えられない。

印象に残ったせりふを残しておきます。
「金というものは天から雨のように降ってくるものではない。泥の中に埋まっている。金が必要であれば、誰かが手を汚さねばならぬ。どれだけ手が汚れても胸の内まで汚れるわけではない。心は内側より汚れるものです」
「山は山であることに迷わぬ。雲は雲であることを疑わぬ。ひとだけが、おのれであることを迷い、疑う。それゆえ、風景を見ると心が落ち着くのだ。おのれがおのれであることにためらうな。悪人と呼ばれたら、悪人であることを楽しめ。それが、お前の役目なのだ」

故郷を愛する健気な思いに貫かれた作品だと思います。
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7 人中、6人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本
葉室麟さんの新作ということで楽しみにしていました。

ロマンチックな題ですが、九州の秋月藩という小藩の武士の物語です。
ある程度、史実に基づいて、その上でストーリーを作っているのだと思いますが、淡々と話は進んでいきます。

最初のうちは、やや登場人物や説明が多くて、早くは読み進めませんが、主人公の幼い頃の出来事や、その後の行動の一貫性には、説得力があり、引き込まれます。

ただ、最後がややしりきれとんぼで終わっているところが気になりましたね。

「銀漢の賦」に描かれた友情や愛などはこの本にはあまり描かれず、その意味で、ちょっと物足りない感じもしました。
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