辛口のレビューも多いようだけど,
まあ「エンタテイメント」賞の受賞作品だし,
ファンタジー小説だと銘打っていますからね。
そのつもりで読めば,ホントにストレスのない,
傑作とは言わないまでも,良作。
もっと心理に踏み込んだり,
ドロドロした展開にもなったりとかを期待する,
私小説なんかも好む読書家タイプの人間には,物足りなく感じるかも。
でも幾つか,唸る文章表現や,見事と思わせる伏線回収もあったり,
真似できるものではない,と思わせてくれるだけの
レベルのものには仕上がっていると思いますよ。
最後まで一気に読ませるだけのチカラはあり。
良い意味でも悪い意味でも,あと口は残らずスッキリ。
昔のPSゲームソフト「トワイライトシンドローム」に
設定や人物の描き方,謎解きがそっくりというか,
雰囲気がぴったりだなと思いました。