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一方、利根川氏が現在どんな問題意識を持って、どんなことに取り組んでいるかをざっと理解したい、あるいは脳(とくに学習と記憶のメカニズム)の研究動向概略を理解したいと考える読者には有益な一冊になるでしょう。それを加味して星4つにしました。
今回、彼の本を読んだが、前著のような内容を期待すると裏切ら
れる。彼がMITに移ってから行っている脳研究に対する紹介は、
わずかに3章で触れられているに過ぎないし、その紹介もごく
あっさりとしていて面白みに欠ける。
一般人との対談が2種類含まれているが、読んでためになるような
ものではなく、この本に入れる必然性がまるでない。結局、製作者
サイドに、トネガワの知名度に大きく頼り、カット&ペーストで
本を作る態度が見られるため、読んでいてあまり気持ちよいもの
ではない。共著の形式で構わないから、彼の最新の研究内容に
ついて詳しく掘り下げた書物を読みたいと思った。
成功のためにはプライオリティ(優先事項)が重要で、ほかのことを切り捨てないとだめだ、とする同氏の主張は参考になる部分も多い。一方で、宗教や哲学などの全ての価値観も脳科学に行き着くとする考え方は、読む者によって賛否に分かれるのではないか。平易な文章で書かれており、一人の偉大なサイエンティストの考えに触れることが出来るので、是非とも中高生に読んでほしいと感じさせる一冊である。
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