今日買ってきたのは、辻征夫の「私の現代詩入門 むずかしくない詩の話」詩の森文庫、2005。辻さんは、清岡さんが1968年に最初の現代詩文庫を出したときの編集担当者だったという。
この本の帯には「あきれるほど詩の好きな詩人が書き残した面白くて為になる辻式詩説法」と書いている。 啄木、佐藤春夫、朔太郎、光太郎、大学、などなどの詩と詩人を論じている。もちろん清岡さんや谷川俊太郎の詩も入っており、読んでいて楽しい。
三好達治の章で、三好達治が陸軍幼年学校から士官学校に進んだことに触れ、石川淳の「花鳥諷詠の中にも剣気はこもる」という達治評を載せたのち、「叙情とはひょっとしたら、硬骨の人の慟哭かもしれない」とくくっている。
「叙情とはひょっとしたら、硬骨の人の慟哭かもしれない」というのを読むだけでうれしくなる。
この本が入門書として適切かというとちょっと違うような気もするがよい本である。