E・ルビッチ監督の反戦映画の名作。
タイトルはすごく物騒だが、美しい恋愛映画でもある。
こういう映画こそ、某国営放送で放送されるべき作品だと改めて思った。
第一次大戦後のパリ。終戦記念日の教会で、一人嘆きうずくまる青年・ポール。
ポールは神父に衝撃的な告白をするが、「神は赦す」と言われる。
それでも、良心の呵責に耐えられずに、ドイツ兵青年の実家を訪ねるポール。
ところが、思わぬ歓待を受け、ポールは作り話をしてしまう。
ドイツ兵の父親役が、名優ライオネル・バリモア。
やがて、ポールとドイツ兵青年の婚約者との間に恋が生まれ、町中の噂になる。
フランス人に対する憎悪を抱く人々へ語る、「本当の戦争責任は誰にあるのか〜」L・バリモアの台詞は、時代を経ても錆びない名台詞。
恋心が芽生えたヒロインがショー・ウインドウの服につい目を留めてしまうシーンや、恋敵の青年の登場シーン、町中の口やかましい噂好きの中年女性達の連携プレーを描いたシーンなどがコミカルで、随所笑いを誘う。
クライマックスのポールの真実の告白後、ラスト・シーンに至るまで静かな感動をよぶ映画。
心に残された戦争の傷を癒すものは何か?深く考えさせられるような作品だと思う。
トロイメライの美しい調べが、いつまでも心に残った。