恩田陸さんの小説はジャンルが多岐にわたっているので正直当たり外れがあるのですが、
個人的にひさびさの大当たりでした。
装丁も申し分なく綺麗だし、何よりタイトルが良い。
「私の家では何も起こらない」
…え?何も起こらないの?と思って帯を見てみれば、
「この家、あたししかいないのに、人がいっぱいいるような気がする…」
うわあぁ!めちゃめちゃ起こりそうだよ!!
暖房のガンガンきいた本屋で、ぞくっと背すじに寒気が走りました。
見事なホラーです。
淡々とした語り口が逆に恐怖を煽ります。
謎が謎を呼ぶ連作短編形式で、一気に読んでしまいました。
書き下ろされた最後の附記にも恩田さんらしさが滲み出ていて、
終わらない物語の中に放り込まれたような、不思議な余韻に包まれました。
この本は、夜読んではならない。