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4 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
困難を快感に変える取材の鬼、上坂,
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レビュー対象商品: 私の人生 私の昭和史 (集英社文庫) (文庫)
上坂の取材能力はすごい。この人の「集中力」は常人とは比べものにならない。 なにしろ、ノンフィクションの取材は報酬を要求されたり、裏切られたり、嘘をつかれたりするのがあたりまえの世界である。 最初から、「あなたに協力したい」などと進んでべらべらしゃべるような対象がいたら、こちらを利用しようとしている、ということだ。 ということは、いつも貝のように閉じた口を無理やりこじあける、ということで上坂のノンフィクションは成立していたわけだ。 すごい。やっぱり常人離れしている。 ここに書かれた取材対象にしても、死んでいる本人が口を開かないのはもちろん、関係者とて、「慶州ナザレ園」以外はなんとかして追求をかわそうとする者ばかりであった。 どちらかというとお嬢さん育ちで、高校を出て普通のOLになったにすぎない上坂が、いかにしてこのような技術を身につけたのか、本当に不思議なものだ。 私見では、上坂は困難な取材対象であればあるほど快感を覚えるタイプなのではないか。そうでもなければ、途中で嫌になってしまう。完全なSと思われる上坂が、取材に関してだけはマゾヒスティックな快感を感じる、といったら有り得ないことだろうか。 酒井順子との対談で「高級負け犬」と破壊弾を放ち、そのこわもてぶりを垣間見せるなど、とにかくこのおばさまはタダものではない。 フリーの仕事で成功したいと思ったら、女性はまず上坂を目標にするとよいと思う。目標は高いところに置いたほうがいいからだ。 林真理子が「コスメティック」で「仕事と寝る女」という種族について述べているが、上坂こそ、まさにそれを地で行く「元祖」であると思う。
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