白血病を患う姉と、彼女を助けるドナーとなるべく産まれた妹。
ある日妹は、ドナーになることを拒絶しそして両親を訴える為に、有名弁護士を訪ねる。妹の望みは、
姉の死を意味する。姉の生命を保ち続けることに心血注ぐ母親と妹が否応なく対立することに・・・。
愛し合っている家族の、視点と立場の違いが描かれ続ける。そこにそれぞれの家族への思いが横たわり続け、
決断も行動も、いつだって誰かの望みを叶えることに終始する。母の希望が声高に語られる以外は、
個々の感傷的な要素が排除され、常に誰かが誰かを憂う姿が静かに描かれ続ける。語られない思いが、語られない分、
心に迫ってきてやまないシーンがたくさんあった。
お話の核となる女性たちを見守り続ける、父(夫)と兄の姿が印象的。彼らは常にみんなの思いを汲み取り続けようとし、
静かに憂い葛藤していて、語らなくても逞しく、この作品を支え続ける。
家族のやり取りを見せられると、妹の行動理由はひとつしか思い浮かばず、彼女の苦しみを想像してやるせない。
最後に兄が真実を吐露することになった時は、女性達(母・姉・妹)と寄り添い続けた彼の苦しみの大きさが
胸に迫ってやまなかった。
姉の作った自伝的ストーリー本と、彼女の儚い恋が瑞々しく描かれた点が、素晴らしい伏線を張り
この物語の展開に逞しさをもたせた。
男性陣の描き方は男性監督による男性への賛辞かも、やけど本当に好きだった。判事を演じたジョーン・キューザックさんの
貫録たっぷりの姿も素敵だった。
何よりも誰よりも、あなたとのつながりが愛おしいストーリー。