自分って、なに…?
心の中にはいつもこの問いかけがある。
姉の病を補う身体をもって生まれてきたアナは
自分なりの答えを持っている…
必然は至上、だから姉と共に生き、もしかして死ぬことも…
誰もその答えに異を唱えることはない。
自分さえそうしなければ…
愛する家族…父、母、息子、娘たち
その誰もが姉ケイトの白血病との闘いを中心として結ばれてきた。
でも、その結びつきが不可欠で至上のものであった故に
いつしか互いに置き去りにし合って生きることを避けられなかった13年間…
登場人物の誰にも、こうすればいいと助言することも、
ましてや裁くことなんて出来ない。
アナも、姉のケイトも、母親のサラ、父親のブライアン、そして
重すぎる荷を負う家族の中でやがて常軌を逸していくジェシーも…
その誰をも、そしてどんな心の状態も、ボクは肯定してあげたい
でもそれは、責任のない読者という立場に身を置いているからに他ならない
ということに、突然気付かされる
どうしても自分に置き換えて考えることを避けて通れない物語です。
身近な誰かにとって、自分はなんなのか?
それほどまでに、子供、兄弟、父母、夫、妻という、
互いに結び付きながらも、
常に別個な存在である家族のそれぞれの在り方というものを
強烈に、そして愛情深く、突きつけてくれた作品でした。
原題とは異なる邦題も、最後まで読んで大変秀逸なタイトルだと感じました。
これは凄い作品です。誰もに奨めたい一冊です。