「東京」という街を、日頃暮らしていながら、本当は良く知らないのかも知れません。この本を読んでいるとつくづくそう思います。
様々な文学作品と、著者の体験したエピソードを絡めながら、震災以前、敗戦以前、そして現代と、三つの時代をノスタルジーたっぷりに描いて行きます。でも、ノスタルジーだけではありません。それぞれの時代の「東京」を著者は、愛でているようです。その美しい文章が、「東京」の美しさ、良さを象徴しているようです。
この本を読んでゆくと、様々な文学作品が登場してきますが、実際読んでいる作品は半分にも満たないかも知れません。それだけに、読んでいる本も含めて、それらを読みたくなってきます。
もちろん、ここで紹介されている場所にも行ってみたくなります。行っている場所であっても、もう一度あちらこちらを確かめて、その良さを体感したくなります。
素晴らしい「東京」の紹介本です。