決して恵まれているとは言えない境遇の少年の才能を見抜き、開花させていくという物語です。〜年後、演奏会に駆けつけるシーンを観て、筋書きも含めてイギリス映画「リトル・ダンサー」に似ている印象を受けました。ただ、どちらかというと本作は教師の視点で描いているところが異なっています。
経済的にも、おそらく自己の資質においても、落ちこぼれピアノ教師のジスは、天賦の才能を持ったキョンミンを最初のうちは、自分の為の‘道具’として厳しくピアノを教え込みます。
次第に母親にも似た感情を抱くようになったジスは、キョンミンの将来を考えた時に苦渋の決断をするのですが。この際の葛藤が物語のクライマックスになっています。
撮影以外でも、キョンミン役のシン・ウィジェと親しく接していたというオム・ジョンファ。そんな二人の心の交流が自然に画面に溢れて、楽しい場面、思わず涙する場面を作り出しています。極端に少ない台詞ながら、卓越した演奏を聴かせるシン・ウィジェの演技にも注目。
成長したキョンミンがオーケストラをバックに奏でるラフマニノフのピアノ協奏曲第2番は圧巻です。エンドクレジットで流れる主題歌「私のピアノ」は歌手でもあるオム・ジョンファが歌っていますので最後までお見逃し(お聴き逃し)なく。