SF、特にハードSFは、読者と作者の知恵比べの性格が強い。
作者がかけた謎に、読者が自分の知識を用いて挑むのだ。
主人公は様々な困難に直面するが、決して諦めない。
常に自分で考え、その場で使える様々な物やテクニック、物理法則を用いて切り抜けていく。
これは、作者から読者へのメッセージでもあるが、同時に読者に対する挑戦でもある。
さあ、ゆかりはどうやってこれを切り抜ける?
ヒントは示した、読み進む前に予想して見よ、読んでその様子を想像して見よと。
しかも、エンタテイメントとしても読んで楽しい。
ことにクライマックスのスピード感はすばらしい。
飛び去る月面や迫る宇宙船が目に浮かぶほどだ。
物理法則を用いた謎解きと、遠い世界の冒険を味合わせてくれる、これこそがハードSFの醍醐味なのだ。
2007年1月現在、もうすぐアニメ版(第2巻に準じた内容になるらしい)も公開されるが、
こんな映像を、他人に見せてもらうだけじゃもったいない。
少年少女諸君、作者の挑戦を受けて立とうじゃないか。
そして、自分の想像力で月面の永久影の世界を見ようじゃないか。