小説はもとより、エッセイの名手でもある角田光代さん。
本書は、幼い頃から活字を追いかけ、膨大な、そして幸福な時間を過ごしてきた彼女の「読書にまつわるエッセイ」と、さまざまなジャンルにわたる「物語」への愛に満ちた書評からなっています。
物語を見渡す、作家ならではの観察眼。そして読書家としての、物語に向ける誠実な愛情。物語に深く沈みこむことの幸せとまだ見ぬ書物との出会いの高揚感を、教えてくれます。
角田さんは「あとがき」に、こう書いています。
「こんなにも世界にはたくさんの本がある。私はこれらの活字を追いながら、じつに膨大な、幸福な時間を過してきた。その幸福な時間が、この一冊には詰まっている。
けれど世界にはもっともっと本がある。本を読むことで、笑ったり泣いたり怒ったりざわざわしたりどきどきしたりうっとりしたり、これだけゆたかに感情を揺さぶられてきたけれど、また別の方法でふれてくる本が(略)まだまだ多くあるのだろう。そう思うと、本当に途方もない気持ちになる。」そして、「紹介した本のなかの一冊でも、おもしろそうと思って手にとっていただけたら、こんなにうれしいことはありません。これからもともに、本のある世界で愉快に暮らしていきましょう」と。
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12 人中、12人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
本への愛があふれる良い意味でシロウトにも参考になる書評集。,
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レビュー対象商品: 私たちには物語がある (単行本)
作家が書く書評って、時々、「人のこと言えるの??」的な、自分の作品棚に上げてる系のものも見かける。
同業者が書くのははたしていいことなのか、疑問に思うことすら。 そんな中、この、角田光代による書評集は、よい意味で、作家ではなく、本を愛するひとりの文章のうまい女性、として 書いているような自然なスタンスがイヤミなく心地よい。 東野圭吾や三浦しをんなどの最近のヒット作から、定番の「ライ麦畑でつかまえて」や「若草物語」など、その多岐にわたる 本の選び方も、普通に本好きな友達が話してるみたいでとりとめなくて楽しい。 自分で本を選ぶとどうしても偏ってしまう。 ちょっと違ったところで面白い本ないかなー。みたいな気分のときに、角田さんに聞いてみるつもりで この本を読めば、きっと本屋さんに行きたくなるorぽちっとやりたくなってしまうはず。
8 人中、8人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
本に対する愛情が感じられる書評集,
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レビュー対象商品: 私たちには物語がある (単行本)
好きな作家の書評集というのは、読んでいない本であれば興味が広がるし
既読であっても、作家の感想によって再読の楽しみが増すので かなり得した気分になります。 ブログの書評を本選びの参考にすることもありますが、やはり、作家の手にかかると ひと味もふた味も違います。 叔母にプレゼントされたある本が、子供の頃に読んだ時は全く面白くなかったのに、 9年経って再び読んだ時に初めて本当の面白さがわかり、ものすごく感動したと いうエピソードは、改めて本の楽しみ方を教えてくれています。 角田さんの本に対する愛情たっぷりな書評集。 最近のエッセイは以前書いた寄せ集めのものが多かったので 今回のは大満足でした。
4 人中、4人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
本を読む楽しみを教えてくれる一冊,
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レビュー対象商品: 私たちには物語がある (単行本)
この本は、新聞や文芸誌などに掲載された本にまつわるエッセイと書評をまとめたものです。
書評とはいっても、批評的な部分はなく、評論する本への愛おしさが感じられる紹介文に近い内容になっています。 紹介される本は和洋を問わず、角田さんが選んでたのしく読んだ本ばかりなので、わたしたち読み手に良本と出会う機会を与えてくれること間違いありません。
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