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私たちが子どもだったころ、世界は戦争だった
 
 

私たちが子どもだったころ、世界は戦争だった [単行本]

サラ・ウォリス , スヴェトラーナ・パーマー , 亀山 郁夫;田口 俊樹;関口 時正;河野 万里子;赤根 洋子
5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (4件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容紹介

ヒトラーユーゲントの少女、ソ連コムソモールの少年、ゲットーに息絶えたユダヤ人少年、そして日本の特攻隊青年らが見た「あの戦争」。

内容(「BOOK」データベースより)

第二次世界大戦中の少年少女の手記を世界中から発掘、日本の翻訳界の第一人者が珠玉の訳出。

登録情報

  • 単行本: 397ページ
  • 出版社: 文藝春秋 (2010/8/6)
  • ISBN-10: 4163729402
  • ISBN-13: 978-4163729404
  • 発売日: 2010/8/6
  • 商品の寸法: 19.6 x 14.1 x 2.9 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (4件のカスタマーレビュー)
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最も参考になったカスタマーレビュー
11 人中、11人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By 紅惟
形式:単行本
 是非多くの方に読んで貰いたい。というか、読むべき本だと思う。
 読んでいる間中、精神的な負担が凄かった。精神を力一杯がくがく揺すぶられているような感覚で、普段の生活も余りいい状態じゃなかったけれど、だからこそ読むべき本だと思う。
 お腹いっぱい御飯を食べた後に、餓死した男の子の日記を読んだ時のあの罪悪感。
 幸せに暮らして御飯を沢山食べられる人間が、罪悪感を持たねばならないような時代があった事、そして今でもある事への怒り。
 15歳や16歳の、まだまだ子どもの年齢の彼らが、国の大きな流れに対して自分が余りにも無力な事を痛感し、嘆いている。
 他にも戦争の体験記や回想録はあるけれど、この本が凄いところは、7ヶ国16人の若者達が書いた手紙や日記を、時系列順に並べている事。勿論彼らが国の代表ではないけれど、いつ、何処の国のある場所では、こんな事が起こっていたというのが多角的に分かる。
 そして、国による教育や洗脳による考えの違いはあれど、どの若者たちも、国を思い、家族を思い、死の恐怖に怯え、必死に考え生きているという事。
 敵対する国の若者たちの日記や手紙が並んで書かれている事で、その事が本当によく分かり、よく分かるから本当に哀しくなる。
 もう一つこの本が凄いのは、翻訳。元は英語で出版された本だけれど、そのままそれを翻訳したのでは、原語→英語→日本語の二重翻訳になってしまう為、手紙は日記の部分はそれぞれ原本を取り寄せ、それぞれの言語の第一人者が原語→日本語に訳しているところ(一部、原本が手に入らなかった部分を除き)。とても力の入った翻訳本だと思う。
 ちょっと日本人的に残念だと思うのが、基本的にヨーロッパ方面を中心に構成されているので、アジア方面は日本人2人しか登場しない事。日記も太平洋戦争に突入してからのもので、それ以前の様子には殆ど触れられていない事。アメリカ人も1人しか登場しない。
 中国や韓国、インドやオーストラリアなど、今回登場しなかった国の人々の手記なども集めた本が出てくれればと強く思った。そう簡単な事ではないけれど。
 その日本人の2人は、1人は東京帝国大学に通う青年・佐々木八郎さん、1人は14歳の福島県の少女・加藤美喜子さん。
 特に興味深いのが加藤さんの日記。佐々木さんは、加藤さんよりも年齢も上で、如何にも高い教育を受けた人の文章という感じだし、他の国の若者達の言葉は、大人が翻訳したしっかりした文章で、漢字も多く使われている。でも加藤さんの部分だけは漢字が少なかったり、文章もつたない感じがするのだけれど(でも決して頭が悪いという印象はない)、それが却って、一番“生の声”という印象を受けた。
 それからイギリスの若者が当時ピーナッツバターを知らなかったり、アメリカの若者がフィッシュ・アンド・チップスを知らなかったりなどという、普通の戦史では出てこないような話もあって、そこが少しホッとするような話題で印象に残った。
 私が知らないだけかも知れないが、何故この本が全然話題にのぼらないのか不思議でならない。私が購入した本屋でも、ちょうど終戦記念日前だったので、一応他の戦争関係の書籍と並んで平積みにはなっていたけれど、それ程目立つようには並べられていなかったし。
 もっともっともっと、色んなところで取り上げて、紹介すべき本の1冊だと思う。
 評価の星の数は最高5つだけど、気分としては10くらい付けたい。
 是非是非是非、多くの人に読んで欲しい。
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10 人中、8人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
訳者が結集! 2010/8/22
By ひこ・田中 トップ100レビュアー
形式:単行本
 第二次世界大戦当時の連合軍と枢軸国十六人の若者の手記によって構成された、セミドキュメント。同時代を生きている若者が、別の場所、別の立ち位置でこの戦争のただ中、何をどう考えていたかが、伝えられます。
 日本語訳は、各国語からの直訳にするため、現在一線にいる訳者が結集しました。
 映画にして欲しいなあ。(ひこ・田中)
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1 人中、1人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本
この本はイギリスのBBCで近代現代史番組の制作にたずさわった経験のある女性二人によって書かれたものである。きっかけとなったのは、第一次世界大戦に関するテレビ番組の制作過程で史料収集を行った際に、名もない兵士や市民たちが遺した日記や手紙を入手したが、なかでも子どもたちの書いた日記に釘づけになったことだという。

ナチスによるホロコーストをつたえる書物といえば、ユダヤ人の少女が書いた『アンネの日記』が真っ先に思い浮かぶが、親の目からも敵の手からも離れた場所で若者によって書かれ、戦火を免れることのできた記録は我々が想像する以上に現存している。この本は日記や手紙を中心とした少年少女の記録を収集し、さらにそのなかから文章の質の高いものやユニークな語り口のものを選んで翻訳したものだ。記録は1939年9月から1945年の終戦までを年代順に並べているが、戦争の歴史をたどるのが目的なのではなく、あくまでも戦争という出来事にまきこまれた登場人物たちの考えや感情たどることである。もちろん彼らが国の代表というわけではなく、敵国であろうが何千マイルも離れた地にいようが、そんなことはあまり関係なく、彼らの考えや感情が衝突したり思いがけず重なり合ったりするところに戦争の闇と光が見え隠れする。

登場する若者は16人で、それぞれの国籍はポーランド、イギリス、フランス、ドイツ、アメリカ、ロシア、日本となるが、戦時中どこに身を置くかによって彼、彼女らにはまったく異なる運命がふりかかることを読者は今更ながら目撃せねばならない。開戦から終戦まで随所に登場する、本書の中心ともいえる人物が数人おり、彼らの存在がこの本に光をあててくれている。

一人目はイギリスのブライアン・プールという16歳の少年で、ボーイ・スカウトを卒業し、軍に入隊できる日を楽しみに待ちわびている。彼はアメリカのニュージャージー州に住むトルーディーという同い年の女の子と文通していて、二人の交信は戦時中も途切れることなく続いていく。

二人目はフランス、パリに住む13歳のミシュリーヌ・サンジェという女の子。彼女は負けん気が強く、おませで、思春期の少女らしい恋の悩みなどを日記につづっている。イタリア将校に恋をし、自らの立場と彼への想いのあいだで揺れ動く。

三人目はニューヨークに住むデヴィッド・コーガンという12歳の少年。両親はユダヤ系の移民である。彼はユダヤ人移民のコミュニティ活動を通じて交友を広げ、青春を謳歌していたが、大西洋の向こう側では同胞への迫害が始まっている。その思いを日記に綴っている。

ナチスによるホロコーストという非常に重苦しい空気がたれ込めるが、この本に登場する若者たちは戦争という酷く悲惨な事態に身を置きながらも、戦時下の少年少女として生きなくてはならなかった運命のなかに、喜びや笑い、勇気や希望を見出しながらしっかりと前を見据えて生きるまっすぐな姿にまずいちばん心打たれる。多くの人に手にとってもらいたい本だ!
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