昭和38年に放送された「花の生涯」以来,50年の長きにわたって親しまれてきたNHK大河ドラマについて,各界各層の人々が,自由闊達に意見を述べたものを編纂したもので,辛口な批評,好意的意見,思わぬ逸話や,共感できる提言など雑多な感想が興味深い。
タレントの松村邦洋氏が,足利義満を主人公にと言われ,古代史家の遠山美都男氏が,古代史大河の実現を主張したりと,ああ,自分と同じ希望を持っている人がいるのだなあと驚かされた。
私の個人的意見として,最近の大河が,総じて売り出し中の若手が主役を務め,その脇を錚々たるベテランが固めるという図式になっていることがパターン化しており,個々の俳優の実力の差が歴然と現れており,脇役・チョイ役の役者の方が印象に残る演技を見せている。また,若者や女性に迎合した配役があまりにも多く,ストーリーも,反戦・平和の思想や家族愛が重視されるあまり,史実にそぐわない場面が鼻につくところがいただけない。
でも,本年の,「平清盛」については,久々に王道路線を行くもので,私自身が古典「平家物語」の愛読者なのでとても期待しているが。
大河ドラマが,時代の流れとともにどのように変遷してきたかを確認するのにはいい本である。