元フジテレビアナウンサー菊間千乃がフジテレビを退職し、
司法試験に合格するまでを綴った手記。
基本的には司法試験合格体験記。
学習の日々、仲間。
先の見えない不安の中で猛勉強する、
司法試験受験者の精神状態が詳しく書かれています。
ロースクール制度の問題点(大きく違った合格率、伸びない弁護士需要、受験回数制限等)も、
受験生の目線で分かりやすく語られています。
その詳細な記述は迫力を伴って読み手に伝わります。
試験対策の解説もあるので、
実際に司法試験を受験する人たちには相当役立つ内容だと思います。
逆にいうと、
不祥事で会社をやめた元アナウンサーの手記を読みたいという人たちには、
ものたりない。
フジテレビ退職のいきさつについては、
精神的にきつかった告白していますが、
その反省とか事件と弁護士挑戦の関連についてはほとんど書かれていません。
ここは期待はずれ。
強烈な自己肯定と自己主張を感じました。
弁護士という職業を選択するからには、
その選択と不祥事との関連の説明は、
手記を発表する上で、
避けられないはずだと思います。
そこが多くの読者の一番読みたいところ。
その心境が書かれていないため、
生き方に言及した文章が、
すべて嘘くさくなってしまいました。
やりがいがある仕事のために安定を捨てる。
本当にそれだけかなと感じました。
本音を読みたかっただけに、残念です。
さわやかな生き方にはみえませんでした。