著者はブリタニカの「666」という部署に所属していたとのことだが、
その部署の描写がすごい。
営業マンは全員寮生活、毎日起床するなり10キロのマラソン、
すべての会合の席順が成績順、クルマで移動するとき、
成績の低い人間はトランクに入れられる、
成績の低い人間は滝壺(!)に落とされる…。
なんというか、「虎の穴」みたいなところなのだ。
とはいえ本書が好感が持てるのは、
ゴリゴリの押せ押せ営業を称賛しているわけでもないところだ。
むしろ、根性論・精神論では体がもたないからこそ、
テクニックを磨かざるを得なかったのかもしれない。
かなり意識的に細かなテクニックを積み重ねて記録している感じがする。
内容は、ひとつの技術が4ページごとにまとまっていて読みやすい。
「同じレベルなら速く動く者が勝つ」といったところや、
ブリタニカで浸透しているという、
「自分を売り込むマニュアル」などはとりわけ印象に残った。
乗りのある文体に好き嫌いがあるかもしれないが、
個人的にはなかなか面白く読んだ。
「熱さ」に見合ったあとがきも一読の価値あり。