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秀吉を襲った大地震―地震考古学で戦国史を読む (平凡社新書)
 
 

秀吉を襲った大地震―地震考古学で戦国史を読む (平凡社新書) [新書]

寒川 旭
5つ星のうち 4.6  レビューをすべて見る (5件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容紹介

地震研究者の間では、新潟や能登、岩手・宮城などで大きな地震が続く現代は、活断層が活発な「内陸地震の時代」といわている。この現代に近いのが、戦乱の世を治めた豊臣秀吉の時代である。
秀吉は、天下統一前の天正地震では大坂へ逃げ帰り、統一後の伏見地震では伏見城を倒壊させられた。これらの地震から、何か学べないか──歴史史料と遺跡調査の両輪で歴史を読む「地震考古学」の生みの親である著者は、そう考え執筆を始めた。
時代を特定するカギは、地震を引き起こした「断層」と、地面を引き裂いて噴出した「噴砂」。この大地の痕跡と史料から、被害状況や当時の人々の暮らしを読み解いていく。
大地のメカニズムの上で、いかに人々は生きたか?

内容(「BOOK」データベースより)

天下統一の前後、豊臣秀吉は大地震に襲われた。大坂に逃げ帰った天正地震、城が倒壊した伏見地震―。しかしこれは遠い昔のことではない。大地震が続いた秀吉の時代と同じく、私たちも、活断層が活発な「内陸地震の時代」に生きているのだ。「地震考古学」で読み解く、大地に刻まれた「地震」と「人間」の歴史。

登録情報

  • 新書: 277ページ
  • 出版社: 平凡社 (2010/1/15)
  • ISBN-10: 4582855040
  • ISBN-13: 978-4582855043
  • 発売日: 2010/1/15
  • 商品の寸法: 17.6 x 10.8 x 1.4 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.6  レビューをすべて見る (5件のカスタマーレビュー)
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15 人中、13人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 天下人も地震には勝てなかった?, 2010/1/24
レビュー対象商品: 秀吉を襲った大地震―地震考古学で戦国史を読む (平凡社新書) (新書)
歴史上、地震が登場する話は多い。
秀吉の建立した大仏が、建立直後の大地震で崩れたことは有名だ。
山内一豊の娘が長浜の大地震で死んだことは、NHK大河ドラマでも描かれていた。
大名自身はもとより、家臣から、城下町まで一瞬で埋め尽くされた帰雲城の話もかなり知られている。
しかし、歴史に登場する地震の話が、地震学の立場から歴史ファン向けに語られる本は、極めて少ないのではないか。
本書はそういう意味で貴重な本だ。

著者の専門は地震学だ。
しかし、地震考古学者として歴史上有名な地震をそのメカニズムから説明してくれる。

歴史家の描く地震の話は、あくまで歴史上のエピソードとして単独で描かれる場合が多い。
しかし、本書では、秀吉の経験した地震も、山内一豊の家族の命を奪った地震も、帰雲城の地震も全て活断層の話から説き起こし、連続する事象として解明されて行く。

また、古代史ファンにとっては、学術的な発掘ができたことで有名な天皇陵である今城塚古墳の話も興味が尽きない。
本来の継体天皇陵と思われる今城塚古墳が地震で大きく崩落し、近くにある宮内庁指定の継体天皇陵はなぜ地震の影響がなかったのかを活断層の話から説明してくれる。

全体的に、地震の話は専門的過ぎる部分がある反面、歴史の話は簡単に流している箇所が多いので歴史好きには物足りなさが残る。
しかし、歴史と地震をわかり易く、大系的に結びつけて語ってくれる貴重な1冊だ。
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1 人中、1人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0 歴史と自然の関係が興味深い, 2011/9/19
By 
糸音 - レビューをすべて見る
(VINEメンバー)    (トップ500レビュアー)   
レビュー対象商品: 秀吉を襲った大地震―地震考古学で戦国史を読む (平凡社新書) (新書)
著者は地滑りや液状化現象など地震の痕跡と考古学的な遺物や遺跡とを総合して研究する地震考古学の提唱者ということだ。
文献や遺跡は主に人文科学の領域である。一方、地震は自然科学の領域である。史書にも地震の記載は出てくるし、考古遺跡にも地震の痕跡が見られる。一見接点がないように見えるが、実は大きな可能性を秘めた学際的分野である。
東日本大震災でも貞観という普段の生活とは全く関係しないような大昔の年号がよく見られた。過去の地震を研究することは立派に現代につながる研究である。

地震の痕跡から史書の記載が確かめられるというのはとてもよくわかるが、逆に史書の記載や遺物の分布があって初めて地震の時代が確定できる例もあることが興味深い。人間の痕跡によって時代が確定できてこそ液状化の機序が理解できるがあるようだ。歴史学の立場から言うとどうしても史書の裏付けとして自然の痕跡を利用したくなるが、時間幅の大きい自然現象を時間幅の小さい人間の記録から時代を特定できるというのはちょっと新鮮であった。歴史的な記述に一番の興味があったのであるが、液状化や断層の様々なパターンについての記述はとてもわかりやすく書かれており地学分野にはあまり知識はない自分でも十分に理解ができた。

豊臣秀吉というと我々からしたらかなり昔の人間というイメージだが、地質学的なスケールで見ると同じ時代というのも面白い。天下人として絶頂にあった秀吉も大地震の前にはなすすべもなかったのと同様、人間と自然のスケールの違いを実感できた。
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10 人中、7人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 秀吉の災難から、地震で消えた島まで、, 2010/2/9
By 
餅太郎 ((東京都新宿区)) - レビューをすべて見る
(トップ1000レビュアー)   
レビュー対象商品: 秀吉を襲った大地震―地震考古学で戦国史を読む (平凡社新書) (新書)
『地震の日本史』では、日本列島のどこで地震があったのか、
その歴史を広く浅く紹介してくれたが、
今回の本は、それを戦国時代、それも秀吉に焦点をあてたもの。

そもそも、
秀吉が天下の統一の前と後、2回も地震に遭ったとは、
なかなか知らない人が多いのではなかろうか。
仮に、知っていたとしても、著者のように、
地震から戦国史をみるということは、まずないだろう。

秀吉をはじめとする戦国大名が、どんな被害にあったのか、
そのドラマは、最初の章で端的に記されている。
そして、その地震はどんな範囲で、どんなメカニズムで
起こったかが続く章で記されている。
地震にまつわる歴史と、そのメカニズム、解説が、
おおむね交互に現われる。

エピソードはさまざまなものがあるが、
興味深かったのは、
天正地震で、坂本城にいた秀吉が大坂城まで逃げかえった、というもの。
そもそも、坂本城は「本能寺の変」の明智光秀が築城した城。
光秀を討ち取った秀吉が、坂本城で地震に遭うのだから、
どれだけ怖かったことか。
その後の伏見地震では、このときのトラウマが伏線になっていることは、
疑うべくもない。

それにしても、
15年前に起こった阪神・淡路大震災は、
400年前の伏見地震と関連が深い、というか、
兄弟のような地震であるとのこと。
伏見地震で弾けないまま残った活断層が、
15年前に動いたのだとか。

とにかく、地震について、知らないことが多すぎる。
地震の巣の上ようなところに生きているからには、
知っておくべきことが多いことを、改めて気付かされた。
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