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秀吉の接待―毛利輝元上洛日記を読み解く (学研新書)
 
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秀吉の接待―毛利輝元上洛日記を読み解く (学研新書) [新書]

二木 謙一
5つ星のうち 3.8  レビューをすべて見る (4件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

時は天正十六年(一五八八)、舞台は豊臣秀吉の人誑しの凄さと絢爛たる桃山文化が開花し、秀吉の手により改造された京都。西国の雄・毛利輝元は秀吉に初めて対面するため緊張と不安が入り混じるなか、上洛の旅に出る。そこに待ち受ける関白秀吉のもてなしとは。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

二木 謙一
1940年、東京都生まれ。國學院大學大学院文学研究科博士課程修了。國學院大學教授を経て、國學院大學名誉教授、豊島岡女子学園中学高等学校長、文学博士。著書に『中世武家儀礼の研究』(サントリー学芸賞、吉川弘文館)、などがある。NHK大河ドラマ『毛利元就』『秀吉』『風林火山』ほかの風俗考証を担当。2006年日本放送協会放送文化賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

登録情報

  • 新書: 318ページ
  • 出版社: 学習研究社 (2008/01)
  • ISBN-10: 4054034683
  • ISBN-13: 978-4054034686
  • 発売日: 2008/01
  • 商品の寸法: 17.2 x 11 x 2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 3.8  レビューをすべて見る (4件のカスタマーレビュー)
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形式:新書
当年取って三十六歳の西国の大守、毛利輝元の初上洛の出立から帰国までを記した、「毛利輝元上洛日記」を読み解く一冊。
原文は全編ほぼ
「某月某日、殿様○○刻△△に〜〜なされ候」
という形式で書いてある(殿様=輝元)ようですが、この「殿様」という呼称がこの記録全体から浮かび上がってくる輝元像にぴったりなのです。
毛利輝元というと祖父元就に危ぶまれたり、両川を始めとする叔父たちの頭痛の種だったり、関ヶ原で敗軍の大将となって減封されたりと暗愚なイメージがあります。しかし、ここに書かれている「殿様」輝元公は、厳島神社で精進潔斎して船旅の安全祈願をしたり、お父さんの月命日には御精進したり、ほぼ毎食接待ご飯ですが特に羽目を外したような形跡もなく、お行儀の良いお坊っちゃんぶり(既に良い歳だったはずですが…)です。前日夜遅くまで宴会でも翌朝の朝茶会にちゃんと出席し、秀吉の要請のままに一日三回もその都度着替えて登城するなど、律儀で付き合いが良く、また御礼や献上品もきっちり弾む気前の良さ。大毛利の一粒種として両川を初めとする家臣団皆に大切にかしずかれてきたことを伺わせる品の良さと鷹揚さ、素直さが偲ばれ、貪婪な成り上がり者の多い秀吉政権では良い意味で異色な存在として、一目置かれていたのではないかと思いました。ただ、ちょっとはしゃぎすぎな感じも漂っていて、その鷹揚さと素直さが諸刃の刃となって減封に繋がったのかなと思います(少なくともお酒が好きそうです)。
大名が世襲制となった江戸時代以降の「殿様」像を、既に桃山時代において板に着けている輝元公に、とても好感を持った一冊でした。
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3 人中、3人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:新書
確かに、マニアックな本かもしれません。でもとても面白いです。

天正16年7月に毛利輝元が初めて上洛し、秀吉と会い、天皇に拝謁し、諸大名との社交に明け暮れて、9月に無事に帰国するまでの二ヶ月半を追いかけています。どういう衣装ででかけたか、聚楽第では誰がどこに座ったか、挨拶に出向いた時には誰に何を贈ったか(いずれも具体的に名前が出てきます)、どんなご馳走を頂いたか、…etc…といった細かいことを、主に「毛利輝元上洛日記」に基づきつつ紹介してくれるのですが、そうやって紹介が積み重ねられてゆく中で、ドキドキしながら上洛し、初めての京都に大興奮する毛利家ご一行様の息づかいが存分に伝わってくるから不思議です。
参議に列せられて嬉しかったのかその日の深夜に豊臣秀長邸に押しかけたとか、この日はもう疲れ切って誰にも会わずにグッタリしていたらしい…とか、そんな愉快なエピソードも(きちんと出典を明らかにしつつ)織り交ぜてあって、輝元の人となりの一端にちょっぴり触れることができた気にもなれます。(頼もしいおじさん・小早川隆景もチラッチラッといい感じで登場します。)

当時の時代背景や風俗、大名間の社交がどのようなものであったか、などなどにもわかりやすく触れられていますし、戦国系のNHK大河ドラマがお好きな方や、戦国時代の京都や大坂を舞台にした創作をしようと考えている方にも、いい読み物かもしれません。(著者の二木氏は、大河ドラマで風俗考証もなさっています)ご一読をおすすめします。ありそうでなかった本だと思います。
このレビューは参考になりましたか?
2 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By SaKz
形式:新書
秀吉に膝を屈して恐るおそる上洛した毛利輝元一行の接待外交の一部始終。

とにかく有力大名や公家衆を列座させ仰々しくすることで
権威を示そうとする秀吉のやり方が如実に出ている。
また官位で上下をつけ、中央政権の序列に組み入れていく仕組みも巧みである。
そうした合間の饗応や茶の湯の場で親しく話し込み、人間関係が築かれてゆく。

こうしたスケールの違いに圧倒されれば、易々と反逆しようとは思わなくなるだろう。
秀吉の「上洛せよ」という命令の含意が理解できる。

記載が詳らかで、引用古文も読み下してあって分かりやすい。
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