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福島第一原発 ―真相と展望 (集英社新書)
 
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福島第一原発 ―真相と展望 (集英社新書) [新書]

アーニー・ガンダーセン , 岡崎 玲子
5つ星のうち 4.7  レビューをすべて見る (18件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容紹介

福島第一原発事故の直後にCNNでレベル7を指摘したガンダーセンは、スリーマイル島原発事故も含め、原発トラブルについての豊富な経験を持つ。<br>福島をめぐっても、情報が錯綜する中で的確な分析と警告を公表し、注目されてきた。3号機、4号機の潜在リスクも指摘している。<br>隠された事故の真因とは何か? 今後起こり得る危機には何があるのか? どのような対処が可能なのか? 漏洩した膨大な放射性物質の健康への影響は?<br>福島第一原発の深刻な状況を明らかにし、米専門家が未来への糸口を探る。

内容(「BOOK」データベースより)

福島原発事故の直後にCNNでレベル7を指摘したガンダーセンは、スリーマイル島原発事故も含め、原発トラブルについての豊富な知識と経験を持つ。福島をめぐっても、情報が錯綜する中で的確な分析と警告を公表し、注目されてきた。三号機や四号機の潜在リスクも指摘している。隠された事故の真因とは何か?今後起こり得る危機には何があるのか?どのような対処が可能なのか?漏洩した膨大な放射性物質の健康への影響は?米専門家が福島第一原発の深刻な現状を明らかにし、安全な未来への糸口を探る。

登録情報

  • 新書: 192ページ
  • 出版社: 集英社 (2012/2/17)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 4087206289
  • ISBN-13: 978-4087206289
  • 発売日: 2012/2/17
  • 商品の寸法: 18.1 x 10.8 x 1.6 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.7  レビューをすべて見る (18件のカスタマーレビュー)
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 一番衝撃的だったのは、即発臨界という現象についての記述だった。
インターネットで、海外の技術者で福島第一原発の3号機の爆発は臨界によるものだと
言っている人がいるらしいというのは知っていた。
ただそのときは、海外では大げさなことを言う人がいるのだろうくらいに考えて、特に注意しませんでした。
 今回書籍の形で上記の即発臨界という現象の解説を読んで驚いたのには主に2つ理由があります。
1つは、アメリカではどうやら研究所で即発臨界の実験を研究所で実施していて、
原子力発電の安全管理の教育現場(研究者レベル)で解説しているらしいということ。
もう一つは、燃料プールは正常な水位と燃料集合体相互の位置関係が充分な余裕が無い場合、
わずか0.1秒で即発臨界に成り得るということ。
 原子炉の安全性ばかりに目が行きがちですが、燃料プールにも潜在的な危険性があると改めて認識出来ました。
ただ、もちろん水素爆発であるか即発臨界であるかは今のところはよくわかりません。

 圧力容器に水素が充満しているため、水素爆発の危険性は今もこれからも恒常的に存在するという記述も
非常に気がかりです。
 
 マーク1型の格納容器が容積が不十分であること、
サプレッションプールで圧力抑制効果が発揮出来ない可能性があることなどは、
元日立系技術者の田中三彦の記述や、
NHKのETVに出演していたデール・ブライデンボウの証言と重なっています。

 新鮮だったのは、福島第一のメルトダウンの主原因を
日本政府や東京電力が主に電源喪失と非常用復水器の捜査ミスで説明するのに反して、
著者は冷却ポンプの水没で説明している点です。
元々岩波新書の「原発を終わらせる」で田中三彦氏が
非常用復水器は電源無しで起動出来るが動作時間は限られていると記述していたので、
耐水性の無い冷却ポンプが水没すれば海水による冷却が不能になり、
電源があっても無くてもメルトダウンに向かっていくという説明は説得力がありました。

 著者は原子力発電の元技術者としては非常に高い地位でキャリアを終えたようで、
最後は原子力関連の企業で副社長をしていたということです。
そのため、原子力発電のプラント設置のコストにも精通しているらしく、
「原子力発電は安価に設置可能」だが、
「安全で安価な原子力発電は不可能」と明言しているのが印象的です。
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50 人中、47人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
メルトスルー 2012/3/10
By xyz
が実際に起きているのであれば、循環系に大きな穴が空いていることになる。
また使用済み燃料プールの水が漏れる事態になればその後どのようなことが
待ち受けているのか真剣に国民一人一人が考えなければならないだろう。
地元の人たちの働く場所も命がなくなってからでは意味がないではないか。
そこまで考える時期に来ていることをこの本は如実に物語っている。
youtubeでも彼の意見を見聞できるので是非そちらも見て欲しい。
ポール・ガンター博士はメルトスルーだけではなくメルトアウトつまり建物構造外への
流出にまで言い及んでいる。これにより地下から出る放射性水蒸気の拡散を押さえるのが
建屋を覆うテントの主たる役割だという。これを国からではなく外部の学者から
知るという実に苛立つ状態が我が国の現状であり、この方針は最後まで貫かれるであろう。
戦前と何も変わっちゃいないね、この国は。
追伸
この本を読んで何故燃料が短い鉛筆のようなペレット状で筒に詰めてあるかが
分かった。水との接触面を増やして、接触面と内部の距離をできるだけ小さく
するため。メルトダウンが起こるとこれらがくっついて最悪の状態になるという
ことだ。
訳が悪いというレビューがあったがそんなことは感じられない良書だと思う。
追伸
この本には放射性瓦礫の分散と処理がいかに困難で危険かが分かりやすく書かれている。
瓦礫処理や再稼働のような重要な問題を地元の了解だけで進めようとするあちこちの首長や
国のやり方は大いに問題ありである。事故が起きてからでは遅すぎる。
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15 人中、15人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
この本の著者であるアーニー・ガンダーセン氏は、3/11のフクイチ事故直後、日本政府もマスメディアもフクイチのメルトダウンもレベル7という深刻さも認識していなかった時点ですでに、CNNにおいてこの事故の深刻さ、そして事故の真因について発言していました。それもそのはず、アーニー・ガンダーセン氏は米国の原子力エンジニアとして全米の原子炉の設計、建設、運用、廃炉に携わり、安全管理に関する内部告発をしてから職を辞してからは、原子力安全に関する深い知見を背景にしたエネルギー・アドバイザーとして同じ原子力専門家である奥さんと共同で会社を設立、原子力発電に関する様々な調査分析や意見提供をしているという方なのです。日本の素人専門家や素人メディアとはまったく違うということがこの経歴からも読み取れるでしょう。

この本の内容は、ひとつひとつが日本国内でマスメディアがしたり顔で報道していることとは一味違うフクイチの真相が書かれています。特に第一章、第二章の事故の真相とフクイチの各号機の状況の説明は圧巻で、背筋が凍るようなことが書かれています。もっとも驚かされることは、「格納されていない炉心を抱えた四号機」についての解説です。ここではあえて内容は書きませんが、あまりにも恐ろしいことなので自身でお読みになることをお勧めします。

そして第三章、第四章、第五章も放射性物質や健康被害についての専門的な意見がわかりやすく書かれています。日本政府が現在進めている被災地の瓦礫の広域処理による放射性物質の拡散にも強い懸念が表明されています。こういう専門家の意見にも政府はもっと耳を傾けるべきでしょう。

少し興味深かったのは、日本では日本の原子力ムラはまったく無能で、米国の原子力関係者や業界は正しいという見方もあるかもしれないが、実際は米国の電力会社や規制当局も日本の東電や経産省と同じようなことをやっているという同氏の見解でした。

いづれにしてもフクイチの事故がこれから何をもたらし、この事故を教訓にこれからどうすべきなのか、ひとりひとりが考えていく上で非常に参考になる一冊です。
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