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福島に生きる (双葉新書)
 
 

福島に生きる (双葉新書) [新書]

玄侑 宗久
5つ星のうち 4.2  レビューをすべて見る (4件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容紹介

芥川賞作家であり、東日本大震災の復興構想会議委員も務める著者は、いまなお原発から50キロ圏の福島県三春町で住職を続ける。福島に住み続けるとはどういうことか。放射能にどう向き合うべきか。日本人に警鐘を打ち鳴らす渾身の一冊。

内容(「BOOK」データベースより)

2011年3月11日、未曾有の大震災が東日本を襲った。さらに福島第一原発から膨大な量の放射性物質が放出され、人類史上稀にみる災厄に追い打ちをかける。原発から西45キロに位置する福島県三春町の寺に住む作家は、そのとき何を感じ、何に祈ったのか。福島に生き、福島を見据え続ける筆者が問う、これからの東北、これからの日本。

登録情報

  • 新書: 208ページ
  • 出版社: 双葉社 (2011/11/30)
  • ISBN-10: 4575153869
  • ISBN-13: 978-4575153866
  • 発売日: 2011/11/30
  • 商品の寸法: 17 x 11 x 1 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.2  レビューをすべて見る (4件のカスタマーレビュー)
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 著者は原発から西に45kmにある寺の僧侶にして、作家。政府の復興構想会議のメンバーにも選ばれた。

 興味深かったのは、復興構想会議の内容がくわしく記されていたこと。 五百旗議長が「原発問題は扱わない」と会議の冒頭に述べ、多くの委員から反対の声があがったそうだ。最後に梅原猛特別顧問が、机を叩きながら、
「文明論の問題として、原発問題は避けて通ることはできません!」
と一喝。結局、討議されることにはなったが、政府の腰の引けた態度が見透かされた一コマだった。

 玄侑さんが特区構想のなかで提案した事の中で興味深いのは、福島県を「医療・福祉・研究・リゾート特区」にというものだ。
 今回の原発事故による内部被曝研究や除染という世界初の研究テーマにも取り組み、「日本の最先端医療は福島にあり」という福島復興のシンボルにしようという提言はすばらしい。温泉リゾートと対にして滞在型の研究施設も可能である。
 また、広島・長崎が「平和教育」を推進したように、福島が今後「放射線教育」を世界に先駆けて推進すべきでもある。

 東京目線、霞ヶ関目線ではない、被災地からの豊かな発想や提言にあふれる本だ。
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4 人中、4人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By トップ1000レビュアー
 地震当日からの話は臨場感がある。この本を読んで
初めて知ったが、東北地方の18%の神社仏閣が被災
した。津波による寺院の被害は、全壊半壊あわせて、
実に112。

 全国の被災寺院2718ヵ寺、その内、東北地方
1078、東北地方全体5765ヵ寺。
 さらに、原発30km圏内のお寺は、60ヵ寺あり、
無住状態になり、住職や家族は、借り上げ住宅や知り
合いのお寺に住んでいる。中には、仮設住宅に住んで
いる住職もいるという。

 こうした人たちが、当初は、憲法の政教分離規定か
ら、国や自治体から、助成や補助金を宗教法人に支出
することはできないと言われた。

 玄侑宗久が参加した復興構想会議の裏話も書かれて
いる。その中で、梅原猛特別顧問の「文明災」との発言
はたいへん含蓄のある言葉である。
 
 後半の火山列島である日本を認識しなければならな
い。富士山の1707年の宝永噴火の前に、南海沖の
三連動地震が起きていたことの記述は、昨今の地震が
活発期に入った今こそ想定しなければならないことだ。
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9 人中、6人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
震災後約8カ月間のできごとを、不要に読者を煽動したり、不安を与えるような内容をできるだけ排して、ていねいに記述された好著である。
読後に感じたことは、現代文明の災害とはなんと複雑で多岐に影響を及ぼすのだろうか、ということだ。まるで高度なプログラムを編集しているようで、次々に想定外のバグが現われ、対応に追われている。
大地震と大津波、それに続く原発の全電源喪失はもちろん想定外だったろう。しかし、その後の風評被害の拡大や汚染稲藁による肉牛の汚染、安全宣言した新米の汚染なども想定外の事象だったろう。
私は政府が怠けていたとは思わない。政治家や官僚たちは事態の収拾に懸命に努力していたと思う。しかし、経験の浅い外科医がいきなり難しい手術をまかされたような能力不足が感じられたのは私だけだろうか? パニックにならないように気遣って、情報開示を制限し「ただちに健康に影響しない」を連発した結果、政府の信用を損ね、国民の不安を増幅させた可能性はないだろうか?
政府は原発事故の収束宣言を出したが、全ての不測の事態に対する対応は検討されているのだろうか? 例えば、専門家は今後かなり高い確率で東南海に連動型地震が起こることを予測している。再度の大地震でも、原発は安全を保てるのだろうか? いやむしろ、収束宣言を出した後のマスコミや被災地の冷やかな反応すら予測できていなかったのではないか。
高度に複雑化した現代ではさまざまな事象が連動しているため、どうしても考えが及ばない不測の事態が起こりやすい。そのような時代においては考えられるありとあらゆる事象について、高度なシュミレーションを行うことが必要なのではないか? とくにマスコミや人心の反応を適確に予測することは極めて重要だろう。
ありとあらゆる可能性を想定し、それに対する最も適切な対応をシュミレーションすることは、人知をもってしてはもはや不可能だろう。しかし、幸いわが国には世界最高水準のコンピューター技術がある。これを使わない手はない。もはや素人に毛が生えた程度の政治家の直感で政治がなされる時代ではない。相撲や野球でビデオ映像を判定に取り入れているように、政治も現在行なおうとしている政策に対するマスコミの反応、関連する業者、他国への影響など、ありとあらゆる事態を想定しシュミレーションを行うべきなのだ。100手先でも可能な限りの先を予測して、最も良いと考えられる手を打つのが望ましい現代の政治手法なのではないか? TPPも増税もそのような厳密なシュミレーションの結果判断されたことであれば、国民の理解も得やすくなるのではないだろうか。
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