元々この作者の書く小説が好きで読んでいたのですが、この作品はいつものマニア向けの作品に比べて随分と一般受けする話だと思います。
両親を亡くした少年が祖母と二人で見知らぬ土地に引っ越して来たが、初めて訪れた場所なのに感じられる既視感。
その既視感を裏付ける様に、不気味な老人から「ぼうず、おかえり…」と告げられる。
陰鬱ととした雰囲気の漂う禁忌の森、安堵出来る筈の我が家の闇に蠢く「なにか」。
この地で起きた凄惨な事件の真実に辿り着いた時、少年が体験する一番の恐怖とはーー…
なんて書くと映画の三流コピーみたいな煽りですが、個人的にはとってもお薦めです。
起承転結がはっきりしていてわかりやすい話なので、大人から子供迄楽しめるんじゃ無いかと思います。
むしろ、主人公と同じ中学生位の時にこの作品を読んだら本当に眠れないんじゃ無いでしょうか。
この作者さんの書かれる何かが這い上がって来る様なねっとりとした恐怖の描写を、是非体験して欲しいです。