本書と向き合って、思考を巡らしつつ、三度読んだ。この本にはそれ自体何か奇妙な魅力が秘められているからだ。読むたびに、今まで気づかなかった何かを得て自分の生活に戻る。オートバイ乗りでもない一介の技術者のワシが、まるでパーシングと一緒にオートバイの旅をしている気にさせられる。おそらくこれからも読み続けることになるだろう。かなりねちっこい人間だから、途中でやめてしまうことは滅多にない。文庫版として復刊されたのは喜ばしいかぎり、文庫版だからこそどこにでも持って行けるという利点がある。単行本(今では古本)もロングセラーを続けているのだから、改訂されたこの本も今後ますます多くの読者を獲得していくに違いない。蛇足(?)だが、訳者も単車乗りとは知らなかった。翻訳技術という言葉があるのだから、微に入り細をうがつ技術を持った人なのかもしれない。ワシも単車の免許取って、これから日本一周でもするか、日本の哲学の原点を追ってな!